目指すは“地域密着型”
街全体を面白くしたい

――そもそもなぜ、住宅街にお化け屋敷を建てようと思ったのでしょうか?

オバケンさん 自分の住んでいる街で楽しめたらいいなと思いました。街自体が面白くなればとか、街ごと遊園地みたいにしたらどうか? という発想ですね。

――近所にお化け屋敷があることに、周りの方はどのような反応ですか?

オバケンさん 普通、自分の家の隣がお化け屋敷だったら、ちょっとイヤじゃないですか(笑)。でも、地域の人たちはすごく温かく迎えてくれて安心しました。うちは地域密着なので、系列の飲食店も含めて会社ぐるみで商店街やこの街を盛り上げていけたらいいですね。

――主にどんな方が参加されますか?

吉澤ショモジさん 20~30代の大人が多いですね。子供はほとんど来ないですが、一割くらいかな? 男女比でいうと、4:6で女性が少し多めです。

オバケンさん ゾンビが好きな方、幽霊が好きな方、いろいろですね。(方南町のお化け屋敷の他にも)ゾンビキャンプなどのイベントを行っているのですが、そこから「迷図」に来る人もいますし、その逆もあります。

――「オバケン」の強みはなんでしょうか? また、競合との差別化でどんな工夫をされていますか?

オバケンさん やはり固定の“場所”があることは強みですね。また、一般的なお化け屋敷は機械などを使っている部分もあり、誰が入っても同じ反応、ということがあります。でも、オバケンは全て手作りです。自分たちで作ればオーダーメイドですから、間やタイミングの調整も可能です。

吉澤ショモジさん 普通は一度お化け屋敷を作ると、間取りはずっと同じになってしまいますが、ここは毎回壊して再度作っているので、全く違うものができますから。

また、完全予約性というのも特徴です。オバケンのお化け屋敷は、大体一回に30分くらいかけてじっくり楽しんでもらえますが、他のお客さんとバッティングしてしまうと、その分待ち時間がかかってしまうので……。そうしたストレスや負担をなくすためにも予約制をとっています。一組一組に最高のシチュエーションで楽しんでほしいですね。

あとは、それから今までになかったものをやろう、ということを意識しています。実写映像だったり、演出であったり、脱出ゲームの要素であったり、様々なものを取り入れています。

――今後どんなヤバい仕掛けを考えていますか?

吉澤ショモジさん いつも次の次くらいまで考えてます。次はどんなことをやろうか、早くやりたい! という気持ちです。

オバケンさん まだ言えませんが、いろいろと考えていますよ(不敵なほほえみ)海外進出や、ホラーが苦手な人も楽しめる「忍者屋敷」のような新しい試みもやってみたいです。