今の時代に必須のお金のスキル。
子どもが将来、お金に振り回されず、才能をぐんぐん伸ばすために必要な知識です。
「今、子どもが学ぶべきは最重要事項、それはお金です。お金に強くなることが子どもが幸せな人生を歩むための条件なのです」と話すのは、元バンク・オブ・アメリカ ヴァイスプレジデントで、NPO法人Pursue Your Dream Foundation(PYD)創業者の酒井レオさん。
今回は、酒井さんの著書『全米No.1バンカーが教える 世界最新メソッドでお金に強い子どもに育てる方法』から、学校では学ぶことのないお金に関する教育について5つのトッピクスをお伝えしていきます。
1 お小遣いは絶対にあげない
子育て本のテーマで多い、「小学生になったらお小遣いをあげる? あげない?」というテーマ。酒井さんの答えは「お小遣いは絶対あげない」です。
「言わずもがなですが、お金は労働の対価です。何の労働も提供していないのに、毎月、決まった額のお金が手に入ることなどあり得ません。
少なくとも、僕の父が渡米してから多くを学んだ、ユダヤの家庭に受け継がれている“帝王学”では、この考え方は当たり前すぎるほど当たり前」。出典(『全米No.1バンカーが教える 世界最新メソッドでお金に強い子どもに育てる方法』)
一方、お小遣いをあげることで、お金との付き合い方が身につくという考え方もあります。
「お金の本質を知らないまま付き合い方だけ学んでも、将来、お金を生み出す子どもにはなれません。おそらく、お小遣いは毎月決まった額がもらえるお給料の縮小版なのでしょう。
そうであるならば、まずは親の側が、これからの時代の多様な働き方について、考えを改めなければなりません。
(中略)大人に限らず、人間は誰でもラクをしたい生き物です。たとえば1回の風呂掃除でもらえるお金が30円だとしましょう。
ここが変わらないとすれば、どうしたら効率よく、短時間で風呂掃除を終えることができるかを考え始めます。それが、想像力や発想力といったクリエイティブな思考の源。
一方、何もせずに定額をもらえるお小遣いはというと、もらう前から『次のお小遣いが入ったらアレを買おう』と、頭の中が物欲に支配されてしまうのではないでしょうか」。出典(『全米No.1バンカーが教える 世界最新メソッドでお金に強い子どもに育てる方法』)
2 好きな有名人の収入について徹底的に話し合う
お金の流れを掴むことは社会について深く知ることでもあります。家族でテレビを見ながらお金の流れについて話し合ってみましょう。
例えば、世界中で活躍するテニスの大坂なおみ選手。2018年に全米オープン、2019年に全豪オープンで優勝を果たし、生涯獲得賞金はすでに10億円を突破しています。
「テニスの優勝賞金は、すべてのスポーツの中でもかなり高額です。日本人の強豪選手がひしめき、近年、人気がある卓球と比較してみると、よくわかります。
卓球の場合、国際卓球連盟主催のワールドカップでさえ、優勝賞金は日本円で600万円程度。いったい、この差はどこからくるのかを子どもと一緒に考えてみるのです」。出典(『全米No.1バンカーが教える 世界最新メソッドでお金に強い子どもに育てる方法』)
高額になるのは放映権料や広告、スポンサー収入、チケット代など、これらにより多額の優勝賞金となります。
子どもの食いつきのいい、スポーツやエンタメの世界をきっかけに社会を知ることができます。