4、お義母さんを傷つけたくない

「結婚して2年も経たないうちに、夫から『価値観が合わない』と言われ、今では会話がなくなり、室内ですれ違っても挨拶すらしません。でも、別れるかどうかは、わからないです。というのも、私とお義母さんの仲が良く、1週間に2〜3回はメールをする関係なんです。夫は自分の両親と全然連絡を取っていないみたいですが。 ちなみに夫は一人っ子なので、お義母さんにとって私は娘のような存在らしく、とても大事にされています。『離婚することになりました』と伝えて、お義母さんを悲しませたくないな、という気持ちが強くありますね」(30歳/IT)

 

まさに結婚は当事者だけの問題ではないと、改めて考えさせられる話です。結婚は家と家とを巻き込む一大イベント。だからこそ「終わる」ときにも、結婚する前と同様、周囲への報連相が必要になります。そこがネックになる事例といえるでしょう。

たとえ相手に対する愛情がなくなっても、離婚できない事情というものは、家庭によって様々。でも、我慢し続けるのは心にも体にも、知らず知らずのうちにダメージを与えているものです。

「どう生きるのが自分にとって幸せか」を考えて、決断するのが理想ではないでしょうか。

フリー編集者・ライター。岡山県出身。中央大学法学部卒業後、楽天、リアルワールドを経てフリー編集者/ライターに。関心のあるテーマは女性の生き方や働き方、性、日本の家族制度など。結婚・離婚を一度経験。11月14日に『はたらく人の結婚しない生き方』を発売。