子どもに親の言うことを聞かせようと“餌で釣るしつけ”を続けると、将来困ったことになります。

ペットの犬に「お預け」をしておとなしくさせるように、お菓子やジュースをチラつかせて何とかやらせる。また、親の思い通りにコンロトールしようとやたら褒める、拍手する、文字を綺麗に書かせようと花丸をする。全部、餌で釣る躾ですね。

 でも、これっていけないことなんでしょうか。

 今日は1人でできる子が育つ テキトー母さんのすすめ』の著者の立石美津子がお話ししたいと思います。
 

“餌で釣っている”ママは4人に1人はいる

子どものおやつ事情を聞いたベネッセウィメンズパークのデータによると、「どんな目的で与えていますか?」の問いに、「コミュニケーションの一環」が30.5%「なにかのご褒美に」が23.9%になっています。

これだけお菓子という餌を使っているママが多いのですね。

何が良くて何が悪い? 頑張ったらもらえるもの色々

・100点とったら「ゲーム買ってあげる」

・お片付けしたら「おやつあげる」から片づけなさい

・帰りにマックで「ポテト買ってあげる」から行こう

・帰りにコンビニで「好きなお菓子買ってあげる」から頑張りなさい

・お手伝いしたら、お手伝い表に「シールを貼ってあげる」

・字の練習をしたら「花丸をつけてあげる」

・頑張って片づけたら「頭を撫でたり、抱き締めたりする」

・好き嫌いしないで全部食べたら「家族みんなで拍手してやる」


これらすべて褒美で釣っている行為には変わりません。けれども、与える内容によって結果は大きく違ってくるのです。

“目に見える褒美”を与えるデメリット 

1. 見返りがないと行動しなくなる

実物の褒美で釣ると見返りがないと行動しない習慣が付いてしまいます。
「飴をもらえないんだったらお片付けしない」「ゲーム買ってくれないんだったら勉強しない」などです。

2. 要求がエスカレートする

更に要求するものがエスカレートしていくことがあります。
例えば飴やジュースだけでは満足せず、ゲーム機→携帯電話→バイクと際限なく要求するものが大きくなっていくこともあります。