老後2000万円問題が世間を騒がせていますが、本当に2000万円も必要なのか、実はもっと足りないのか。
さまざまな議論がなされる中、多くの子育て世代が抱く不安と言えば「これから住宅ローンと教育費、老後資金をどう貯めていけば良いのか」ですが、各家庭により状況が違うため、一概に「こうすれば良い」と言えないのが現実です。
では、老後に2000万円が本当に必要だとした場合、気になるのはみんなはどうしているのか、現状はどうなのかということ。
そこで今回は、老後2000万円問題の報道後、多くの人がとった行動と家計の現実についてお伝えします。
老後2000万円問題の報道後、みんなはどんな行動をしている?
みんなは「老後2000万円問題」をどう感じましたか。「そんなこと言われてもうちは2000万円も貯められない」「この先どうしたら良いの」という声が聞こえてきそうですが、多くの人はこうなることをある程度は予想していたはずです。
しかし実際に言われるとそれが大きな不安となり、特に子育て世代はこれから教育費や住宅ローンが重くのしかかるため、他の世代に比べ不安も倍になります。
そんな中、総合旅行プラットフォーム「エアトリ」が10代から70代の男女959名を対象に「老後の貯金に関する調査」を実施しました。果たして、みんなは2000万円問題報道後、どんな行動をしているのでしょうか。
報道を聞いて何かを始めましたか?
- 1位:何もしていない:74.2%
- 2位:節約:14.2%
- 3位:経済やお金に関する勉強:7.7%
- 4位:投資(資金運用):5.7%
- 5位:副業:3.8%
1位は「何もしていない」となっており、大多数の人は「何かしなければ」と思っていながら何もしていないことが分かりました。
2位は、とりあえず始めるには一番手っ取り早い「節約」となっており、実行した方が良いと言われている3位以降の「経済やお金に関する勉強」や「投資」「副業」については、ほんの数パーセントにとどまっています。
このようなことから、「実際に何をしたら良いか分からないから何もしない」「冒険は避け様子を伺いながら今できることに着手する」と考えている人が多く、意外に慎重に行動していることが分かりますね。
どんな方法で節約をしていますか?
- 1位:趣味に利用するお金の削減 : 男性:64.6%、女性:47.4%
- 2位:日用品に掛かる費用の削減 : 男性:59.5%、女性:68.4%
- 3位:旅行回数の削減 : 男性:48.1%、女性:35.1%
- 4位:食事に掛かる費用の削減 : 男性:46.8%、73.7%
- 5位:休暇中の外出を控える : 男性:44.3%、女性:54.4%
1位の「趣味に利用するお金の削減」と2位の「日用品に掛かる費用の削減」が男女で逆転していることから、節約への意識が男女間でズレていることが分かります。
また4位の「食事に掛かる費用の削減」においては、女性が73.7%と高くなっているのに対し、男性は46.8%と低くなっていることから、女性は生活に直結した「食事」や「日用品」での節約が最も効果的だと考え行動していることが分かりました。
一方男性は「趣味」や「旅行」を贅沢と考え、その贅沢こそ節約の対象だと考える人が多いですが、女性は自分の趣味や家族との旅行こそ大切でそこは節約の対象とはしておらず、それよりも日々の生活の中でコツコツと節約をしたいと考え行動している人が多いことが分かります。