「ふんどしプァッションナイト」とは?
「ふんどしプァッションナイト」の“プァッション”は、「ファッション」と「パッション(情熱)」とをかけ合わせた造語。この言葉からも分かる通り、「ふんどしプァッションナイト」は熱気と新鮮さにあふれていました。
ふんどしは、健康やファッションの観点から語られることがほとんどです。そんな従来のイメージに“ジャパニーズフェチ”の要素を注入。“健康”“ファッション&アート”に“フェチ”を加えた3つのフィールドから、ふんどしの魅力を発信しました。
ふんどしを着用したFFGたちのショーがあり、ふんどし購入者にFFGがふんどしを締めてあげるサービスがあり、ミニゲームや撮影会があり……
東京棲んでるガールズ製のふんどしが飛ぶように売れていく! というか、お客さんが既にふんどし着用!!
ふんどしの“フェチ”な可能性が花開いた夜、ふんどしブームは新たな局面を迎えました!!
しんろくさんが語るふんどしブームの真相
「ふんどしプァッションナイト」の司会として大活躍だったしんろくさんに、昨今のふんどしブームについて解説してもらいました。
――現在ふんどしが流行っている理由について、しんろくさんの考えを教えてください。
ふんどしが流行っている理由は、ふんどしが“健康”“アート(ファッション)”“フェチ”と、それぞれのフィールドのニーズを重複的に満たしているからです。
――“健康”という観点から、ふんどしの魅力を教えてください。
東京棲んでるガールズのふんどしは「越中ふんどし」と呼ばれる型のふんどしです。50年ほど前までの日本では、ヒモと布だけで扱える越中ふんどしが下着の本流でした。ところが、そうしたふんどしは廃れ、日本人のほとんどがゴムの下着を着用するようになりました。
ゴムの下着は鼠径部の血管を圧迫し、血流を悪くして下半身を冷やします。鼠径部を走る血管は、その人の小指くらいあります。それが常にゴムで締められているのを想像してください。明らかに健康に悪そうですよね?
こうした状況が、下半身の冷えやむくみ、生理不順、自律神経失調を引き起こします。これらは全て現代病です。
現代病に悩む女性たちが、ゴムの締め付けのないふんどしの魅力に気付き始めたのです。ふんどしを着用することで、全身の血流が改善し子宮を冷やしません。
ところで、男性ならば、下着をブリーフからトランクスに変えたとき、解放感を味わった人も多いと思います。これと同じ解放感が、ふんどし女子たちの中でも広がっているのでしょう。
――“アート(ファッション)”としてのふんどしとはどういうことでしょうか?
ふんどしの独特のフォルムはセクシーさを兼ね備えています。とはいえ、以前は、白のふんどしがデパートで取り扱われるのみでした。
ところが、今では色や柄、女性向けの改良版など、様々なデザインのふんどしが生み出されています。フリルがついたり、パンティの形になったりと、ふんどしのバラエティも増えましたね。
クリエイターがふんどしのデザインに着手し始めたことで、そうしたふんどしが新しい市場として成長しています。その結果、オーガニック志向の女性のみならず、新しいもの、珍しいもの好きなサブカル女子にもふんどしが受け入れられているのだと思います。
――ふんどしの“フェチ”な側面についてはどう思いますか?
下着のデザインの充実は、 新たなフェチズムを触発します。“ジャパニーズフェチ”の中に、リデザインされたふんどしが取り込まれていますね。
フェチフェスの台頭からもわかるように、現代の性は多様性を極めています。性が、その人の独創性と創造性を象徴するからです。フェチズムは“自分らしさ”にもつながるのです。
“自分らしさ”を表現できる下着として、ふんどしはさらに流行っていくでしょう。
――ふんどしは2016年どう展開していくと思いますか?
戦後ピークを迎えて以来、衰退の一途をたどっていたふんどしのニーズがここに来て再認識されています。
機能美としてのふんどしが、かわいさを兼ね備えたファッションとして現代に生まれ変わろうとしています。「安く丈夫で身体に良い!」ということですね。ふんどしは温故知新を体現していくはずです。