ただ、ユニットの部分だけ、私のユニット曲をやって、それ以外は、SKEのコンサートとしてやりたいって伝えたら、「それは、できない」って言われて。

「佐江ちゃんが、この10年間でやってきたことって、自分が思っているよりすごく大きなことだったと思うよ。それにコンサートのタイトルに“宮澤佐江”って付くくらい、あなたは大きい存在なんだから」

「佐江ちゃんの謙虚な姿勢や気持ちは、すごく分かる。でも、ユニットのコーナーと、あとは卒業曲だけで終わりにするなんて、そんなことはできない」

って、演出家さんに言われたんです。そう言われてすごく嬉しかったけど、恐縮してしまう気持ちもあったんです。それにリハーサル時間が少ないことも分かっていたから、メンバーに新しい曲を覚えてもらうのも申し訳なくて。

だから「皆が知っていて、やったことのあるAKB楽曲を使ってコンサートを作りたいんです。そこだけはお願いします」って伝えたんです。そこから、

「この曲はどうですか?」

「この演出はどうですか?」

って、話し合いでまず地盤を固めていって。最終的にSKEのマネージャーさんが、どこにシングル曲を入れたらいいか、考えてくださったんです。

ーー佐江ちゃんはAKBでいた時間の方が長いから、もう少しAKBの頃の楽曲が盛り込まれるのかなと思ってました。でも、実際にはSKEの楽曲の間の要所要所に、AKB時代の曲が盛り込まれている形だったのは、正直意外でした。

私はそれでもたくさん入れ過ぎちゃったと思っているんです。でも、そう思っていたら、2人のマネージャーさんから、別々のときに「自分が考えていたセットリストの方が、AKB色がもっと強かった」って、同じことを言われたんです。

ーーSKEの“宮澤佐江”にフォーカスした、色んな人が喜んでくれるセットリストでしたね。

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