演出家さんは、他のお仕事もある大変な中で、立ち位置や振り付けまで、細かくお願いを聞いてもらいました。本当に信頼しているので、私の言ったことや思いは、絶対に伝わっている自信と信頼があったから。

リハでメンバーの並びや演出を見たときも、「ここはこうじゃなくて、もっとこうしたい。2列にして前後を途中で入れ替えたい」とか、ほんとうに細かいことまで。

ユニットブロックでは、振り付けを先生に任せるのは申し訳ないので、DIVAの曲や自分が過去にやったユニット曲は、自分が全部メンバーに振りを写しました。私がやる方が、きっとメンバーも“選んでもらえてよかった”っていう思いになれるかなと思って。

もしテイストが違ってしまったら、また最初から修正するのもかわいそうだし、時間もかかっちゃうから。だったら私が振り起こしをしたものを皆に覚えてもらった方が、1回ですぐ覚えられるかなと思ったんです。

ーーダンスの振りを教えるところまで佐江ちゃんが関わっていたとは。でも、短い時間の中ではそれが一番の早道ですよね。ところで、佐江ちゃんのお話に出てくる演出家さんは、佐江ちゃんが本当に信頼している方なんですね。

はい。私がSKEで頑張れたのは、1番はメンバーのおかげだけど、2番目はその演出家さんのおかげだと思ってるんです。出会えたことに感謝しきれないくらいです。

だから、その演出家さんのためにSKEを盛り上げたいっていう思いが、自分の支えになっていたというか。

ーーお互いに信頼していて、よりよいものを作っていく方向性が一致しているんですね。そうでないと、短い期間であのコンサートを作り上げることはできなかったんじゃないのかなと思います。

実は、この出会いも『クザリアーナの翼』がきっかけなんですよ。

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