自然な流れで子どもが産める

さて、フランスの子育て環境は? ひとことで表すなら「素晴らしい」です。

フランスでは育児休暇中の3年間、“職場のポジション”が保証される制度があり、仕事に復帰した際には、出産前と同じポジションに戻ることができます。それが正社員だけでなく、契約社員やパートタイマーまで、同じように保証されているといいます。

「フランスでは、教育や育児は国の責任。そのかわり税金は高いですが(笑)、子どもは3歳になると普通に学校に行くので、女性は0歳から3歳まで仕事を休み、元のポジションに戻れる。学校は8時30分から17時くらいまでなので、女性は普通に働けます。
そして、18歳まで完璧に(授業料が)無料。だから、あまり考えなくても子どもを産むことができる。これは大きいと思います」

そして、労働環境の問題。フランスには、「週に35時間以上働いてはいけない」という奇跡的法律があります。

「日本で大きな問題だと思うのは、働く時間が長すぎること! 一番悪いのはおかしな残業や必要のない会議とか。
仕事は仕事、遊びは遊び、プライベートはプライベート。オフとオンはとても大事です! 女性でも、男性でも。」

好きなことをして自由に生きる。産みたいときに安心して子どもを産み、出産後も普通に働ける。働くときには働き、家族との時間も大事にする。
それってすごく、魅力的な社会じゃないですか?

最後に、ドラさんのつぶやきです。
「……問題は、(日本人が)みんな、最近アムールにあまり興味がない事。」

フランス歴代大統領のアムール事情について、気になる方は『フランス人は「ママより女」』をお読みください。

 

ライター/女子栄養大学 食生活指導士1級。学生時代からさまざまな体調不良に悩まされたこともあり、健康的な生活習慣について学び始める。現在は専門家を中心に取材活動を行い、おもに食、健康、美容、子育てをテーマにした記事を発信。乗りもの好きな1男の母でもある。