--アレクサンダは女性的なラインがあるナイトメアフレームですね。

安田:最初に「宇宙船の中に細く折りたたんで収納する」という話を聞いていたんです。折りたたむのはCGの変形で調整できるから、華奢にしようと思って女性型になりました。

「アレクサンダ・リベルテ」

木村:オーダーがあったわけではないんですね。

安田:細いと折りたたみやすいからからということで、軽量型にしました。インセクトモードもあとからリクエストがあって描いたんです。

−−ヴェルキンゲトリクスは?

安田:あれはケンタウロス型ですね。共和制ローマあたりの兵隊のイメージで頭にトサカをつけて、人間型にもなるデザインを考えました。人馬兵(『機甲界ガリアン』のメカ)を参考にしています。ヴェルキンゲトリクスはメカデザイナーのカトキハジメさんがまとめてくださいました。

--ヴァルキンゲトリクスの武器はすごく特徴的でしたね。

「ウェルキンゲトリクス」

安田:『ガリアン』という作品には、ガリアンソードという武器があるんですが、剣とムチに変形するんですね。じゃあ、その第3のガリアンソードとして、回転のこぎりの剣を考えたんです。僕はラフだけを描いたんですけど、すごくかっこよく仕上げてくださいました。

--第5章でアレクサンダが、アレクサンダ・リベルテにパワーアップしますが、こちらはどんなコンセプトがあったのでしょう。

安田:あるときサンライズの人が来て、パワーアップさせてほしいという依頼があったんです。アレクサンダ・リベルテの追加装甲は、倒したナイトメアフレームのパーツを使っているんだけど、その倒したロボットはまだないと言われて。

--そうなんですか!?

安田:そうです。でも、細かく考えていくと難しそうだったので、大河原邦男さんの理論を使って、胸と頭の印象を変えることにしたんです。とくに胸のデザインを印象的にしておけば、倒したナイトメアフレームの部品を使っているんだという感じが出るかなと。

--実際に『亡国のアキト』をご覧になっていかがでしたか。

木村:スタッフとしてはTVシリーズ(『反逆のルルーシュ』)とは違う顔ぶれなんですが、完全に『コードギアス』になったなと思います。

安田:ルルーシュとスザクのコンビみたいに、アキトとレイラというコンビに本物感が出ていて。シリーズとして本物感が出てよかったと思います。3DCGも感動しました。

木村:第1章の冒頭で、インセクトモードでアレクサンダが走り回っているところから、すごいなと思いました。あれはCGじゃないとできないアクションです。

安田:あれは良かったですねえ。

--『コードギアス』もオンエアからもうすぐ10年になります。お2人はどんなお気持ちでしょうか

木村:ファンが支持してくださり、息の長い作品になるのはすごくうれしいですね。10年間、ルルーシュを書き続けてきて、いまだに新しくルルーシュを描く機会があるのはすごいことだと思います。

安田:僕がフリーランスになってすぐに関わった作品が『コードギアス』だったんです。当時はヒット作品に関わることってちょくちょくあることなのかなって思っていましたが、滅多にないことでしたね(笑)。

--今後の『コードギアス』に期待することは?

木村:自分は新しいTVシリーズをみたいですね。

安田:『機動戦士ガンダム』シリーズに匹敵するシリーズになってほしいです。今後もいろいろな『コードギアス』を見てみたいですね。

「コードギアス 亡国のアキト&反逆のルルーシュ ぴあ」

今回の特集はBOOKぴあから発売されている「コードギアス ぴあ」より抜粋したもの。ピックアップしたインタビューの全文だけでなく、本作に出演した声優陣、監督ほかスタッフのインタビュー、コメント、そして「コードギアス」の世界をもっと詳しく解説するアートワークや年表なども掲載されたファン必携の1冊。

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特典クリアファイル

©SUNRISE/PROJECT GEASS Character Design ©2006 CLAMP・ST
©SUNRISE/PROJECT GEASS Character Design ©2006-2008 CLAMP・ST
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フィギュアとアニメが大好きなオタク系ライター。「ねとらぼ」や「INSIDE」など、ウェブメディアを中心に活動中。好きなキャラは「初音ミク」。夢はコミケにサークル参加すること。