4月22日に発売された最終章「愛シキモノタチへ」の映像ソフトで、一先ずの完結を迎えた『コードギアス 亡国のアキト』シリーズ。その映像制作で指揮をとった赤根和樹監督は何を考えながら作品を作り上げていったのか。
2006年にスタートした『コードギアス 反逆のルルーシュ』、そして2008年にスタートした『コードギアス 反逆のルルーシュR2』も含めて、シリーズで描かれてきたストーリーやキャラクターたちの魅力、美麗なアートワークなどを満載した特集誌「コードギアス 亡国のアキト&反逆のルルーシュ ぴあ」に語られたアニメ制作にかけた想いとこだわりが詰まったインビューをお届けします。
第1章は実写的なアクションを撮ることを目標にした
--さて当初、全4章とうたわれていた作品が大規模なものになった理由は何だったのでしょうか。
赤根:今回はアクションシーンに3DCGを使っているのですが、今までのアニメーションとは違うアクションの段取り、組み立てができるようになったんです。
それで自分が望んでいたレベルにかなり近づくことができたので、アクションの尺(時間)を増やしていきました。そうなるとキャラクターのドラマの尺が足りなくなって、結果として、1章分増えたという感じですね。
--では、ドラマ部分は最初の構想から変わっていない感じですか。
赤根:そうですね。最初から最終章までのプロットを考えていました。当初の計算よりも長い作品になってしまいましたが。
--どのあたりで3DCGに手ごたえを感じたのでしょうか。
赤根:それはもう第1章の冒頭のシーンですよ。CGスタジオ・オレンジの井野元(英二・3DCGアニメーションディレクター)くんと打ち合わせをして、第1段階のテストショットができたときに「ああ、これは勝算があるな」と。
こちらが「次はもっと、次はもっと」と要求をステップアップしていくとオレンジさんは全部をクリアしてくれました。