「戯言遣い&玖渚友」(イラスト:竹)©西尾維新/講談社

西尾維新の作家デビュー15周年を記念した「西尾維新大辞展」がいよいよ開幕しました!

会場には人気シリーズの世界観をリアルに楽しめる展示が盛りだくさん。ファン垂涎のお宝も多数展示されています。そこで今回は西尾維新にまつわるさまざまなトリビアをご紹介します。

アニメやゲームなどさまざまなメディアミックスで話題を呼んだ『〈物語〉シリーズ』、新垣結衣主演でドラマ化された『掟上今日子の備忘録』など、数々のヒット作を世に送り出してきた作家・西尾維新。

しかし、その名声とは裏腹に、今まで一度もメディアで顔出ししたことはなく、謎多き作家とも言われています。まずは改めてプロフィールから。

西尾維新は1981年生まれ。2002年に、『クビキリサイクル』 (講談社)で、第23回メフィスト賞を受賞し、デビューしました。この時なんと20歳!

当時のキャッチコピーは「京都の二十歳、西尾維新」。若き天才の出現にライトノベルファンたちは騒然となりました。

以降、同作に始まる「戯言シリーズ」や「〈物語〉シリーズ」など、ベストセラーを次々に上梓。

宝島社が毎年発表している『このライトノベルがすごい!』でも度々1位に輝いているほか、作家別売り上げランキングでも、2012年・2014年と2度にわたって1位を獲得しています。

また小説家としてのみならず、『めだかボックス』などでは漫画原作者として、「〈物語〉シリーズ」のアニメBlu-ray&DVDではオーディオコメンタリーの脚本を担当するなどマルチな才能を発揮。

今もっとも活躍するクリエイターの一人、と、とにかく作家として超売れっ子なわけですが、私生活に関しては謎のまま。一体どんな人物なのか、気になりますよね〜? そんな疑問に答えるべく、彼にまつわるいくつかのトリビアを見ていきましょう。

©西尾維新/講談社

1日に3万字! 驚異的な速筆はもはや神ワザ!

西尾維新を語る上で外せないのが、その執筆の速度。デビュー前には1度の文学賞に2、3作品投稿したり、12カ月連続で小説を発表したことがあるなど、その筆の速さは業界随一とも言われています。

現在の1日の執筆量は3万字。なんと400字詰めの原稿用紙で75枚! それも、もともとは2万字を目標にしていたのが、読書の時間を捻出するために1万字増やしたというからハンパじゃありません。

1日に3万字も書いて、まだ読書を楽しむ余裕があるなんて、もはや超人レベルです……。ちなみに1日に書いた文字数、執筆速度は「ほぼ日手帳」で管理しているそう。

元は漫画家志望だった? 小説家転身の理由とは!?

今でこそ、日本を代表する作家のひとりとなった西尾維新ですが、もともとは大の漫画好きで、漫画家になるのが夢だったそう。

しかし思うように絵が上達しなかったことから、「活字なら印刷の良し悪しも出ない」と考え、小説家を目指すようになったそうです。

ということは、もし漫画家になっていたら、日の目を見ることがなかった作品もあるのかもしれないですね。そんな彼の好きな漫画のジャンルは「少年ジャンプ的なもの」と少女漫画。

特に『ジョジョの奇妙な冒険』の熱烈なファンであることを公言しています。2011年には、「ジョジョ」シリーズの公式ノベライズ企画「VS JOJO」へも参加。憧れの作品とのコラボを果たしました。