不思議なペンネームに隠された謎とは?
西尾維新という名前はもちろん本名ではありません。なぜこんな風変わりなペンネームをつけたかというと、実はここにも彼らしい仕掛けがあるのです。西尾維新を発音記号で表記すると[niʃioiʃin]。
そう、頭から読んでも終わりから逆に読んでも同じ回文になっているのです。また、ローマ字で表記すると[NISIOISIN]となり、図形として点対称で読むことができます。
言葉遊びを多用したストーリーテリングや台詞回しは、西尾維新のお家芸ですが、それがペンネームにもよく表れていますね。ちなみに「戦場ヶ原ひたぎ」「掟上今日子」といった風変わりなキャラクター名をつける理由としては、名前だけでキャラクターを定義したいとの思いから。
単純に珍しい名前を付けているわけではないとのことでした。
実は旅行が趣味!? 旅先で書いた作品も!
プライベートに関してはほとんど情報が出ていない西尾維新ですが実は大の旅行好き。日本全国を旅しており、四国八十八箇所巡礼、いわゆる“お遍路さん”をしたこともあると言います。
ただちょっと変わっているのが、旅の仕方。事前に手帳に地図を書いておき、その地図を見ながら行動するのですが、この地図をできるだけいい加減に書くいておくのだそう。その理由は「道に迷うのが好きだから」。うーん、独特……。
ほかには、都道府県名や観光名所、テーマパークなどをランダムに書き出し、ビンゴマシンで出た数字のところに旅をするという、ダーツの旅ならぬビンゴの旅を実践したこともあるとか。
「刀語」シリーズや「掟上今日子の旅行記」など、西尾作品には旅がモチーフの物語も多いですが、それもご本人の旅好きに由来するのかもしれませんね。
先日発売されたばかりの「〈物語〉シリーズ」最新刊『忍物語』は旅行先で書かれたそうですよ!
実体に迫るつもりが、もっと謎が深まるようなトリビアばかりになってしまいましたが、やはりそこは天才。凡人にはわからない世界があるということでしょう!
しかし、今回の「西尾維新大辞展」では、そんな謎のヴェールに包まれた西尾維新の製作風景にも大胆に迫っているので要チェックです。
いつも執筆作業にあたっている机を会場内に再現したほか、驚異の速筆を体感できるコーナー、そして1日の過ごし方を記したスケジュールなど、これまで明かされてこなかった西尾維新の全てを大公開。
もちろん、100冊を超える著作の紹介や名シーン、決め台詞集なども盛りだくさんで、西尾作品の世界にどっぷり浸れる、まさに“辞典”の名にふさわしい濃密な展示となっています。
さらに、西尾本人によるオリジナル脚本を、豪華声優陣がナレーションした音声ガイドが3種類も! 何度も足を運んで楽しめる仕掛けが満載です。西尾ワールドの15年間の集大成をどうぞお見逃しなく!
『西尾維新大辞典』
7月27日(木)~8月7日(月) 松屋銀座 8F イベントスクエア
8月9日(水)~8月21日(月) 大丸心斎橋店 北館14F イベントホール
前売り券 一般1000円