今では人気声優として知られるあの方やこの方。「海賊戦隊ゴーカイジャー」でゴーカイイエローを演じていたM・A・Oさんのように、声優業がメインになる前、○○で活躍していた…なんてこともしばしば。

そこで今回は幼少期に"子役"として特撮シリーズに出演していたという声優たちを紹介していこうと思います。

調べてみると意外と多い、有名声優さんの子役時代における特撮作品への出演。今回ピックアップしたのは「本名陽子」「仙台エリ」「悠木碧」「日高里菜」「冨永みーな」「中尾隆聖」の6名。

有名声優さんのあどけない演技を楽しむことができたり、いまに至るルーツを知るきっかけになると思いますよ。

『仮面ライダーBLACK』に出演していた本名陽子

現在では、アニメ作品を中心に活躍されている声優さんが、幼少期に顔出し出演を果たした特撮ヒーロー作品ということで、声優ファンの間でトリビアルなトピックとして今も語り継がれるのが本名陽子さんがゲスト出演した『仮面ライダーBLACK』です。

木村昴さんや愛河里花子さん、渡辺明乃さんなど有名声優を輩出した名門児童劇団である「劇団日本児童」出身の本名さんは、幼少期より数多くの映像作品に出演。特撮ヒーロー作品への出演経験も多く、そのフィルモグラフィーには様々な名作が名を連ねています。

『仮面ライダーBLACK』では、第32話『夢少女・ユキ』において、エピソードの主人公となる少女、ユキ役でゲスト出演。本名さんは、悪の組織である暗黒結社ゴルゴムの女幹部、ビシュムが企てた「子どもを洗脳して極悪人へと変え、やがてその子たちが大人になり社会を崩壊させる」という極悪非道かつ相当に遠大な計画のキーマンとなる少女を演じています。

ちなみに、このビシュムの洗脳術というのが、「幻覚を見せるキノコが入ったスープを子どもたちに食べさせ、善悪の区別をつかなくさせる」というドラッギーかつアッパーな方法であり、劇中には、色んな意味で今では映像化不可能なサイケデリック感溢れるシーンが続出します。

このビシュムの悪巧みのせいで、本名さん演じるユキちゃんは、悪夢にうなされた挙句に、グロテスクな容姿のキノコ怪人に襲われるハメになります。本名さんのあどけなくも一途な演技は、声優ファンならずとも一見の価値ありです!

なお、本名さんは『仮面ライダーBLACK』の続編である『仮面ライダーBLACK RX』の第9話『マリバロンの妖術』にもゲスト出演。こちらでは、「人間をサボテンに変え、意のままに操る能力」を持った"怪魔異生獣"アッチペッチーに襲われる少女役を熱演。キノコに襲われたり、サボテンに狙われたり、ライダーシリーズ出演時の本名さんは何とも波乱万丈な女優人生を送られています。

『ふたりはプリキュア』において、キュアブラックを演じ、全国の女の子たちの憧れとなる本名さんが、奇しくも幼少期に同じ「ブラック」の名を授かった特撮ヒーロードラマに出演されていたとは、何だか不思議な縁を感じる話ですよね。