4.走らないで、汚さないで

©あべゆみこ

脳は否定形がわかりません。「走らないで!」と叱られたら「走る」のフレーズが印象付けられてしまいます。

実験です!

「頭がマヨネーズにまみれた猿を絶対に思い浮かべないでください」

さて、あなたの頭の中には何がありますか。“マヨネーズまみれの猿”ですよね。

これと同じです。

ですから、子どもには次のように肯定形に言い換えましょう。

「走らないで!」→「歩きなさい」

「手で食べないの!」→「スプーンで食べよう」

「大声を出さないで!」→「小さな声で話そう」

「汚さないで」→「綺麗に使ってね」

素直に従えます。しかも、命令されていないので不愉快にはなりません。

最近の公衆トイレも「綺麗に使っていただいてありがとうございます」なんて書いてあります。「汚すな」と書かれていると、まだ用を足していないうちから疑われている“性悪説”ですごく気分が悪くなりますよね。