すると、最初から難しいものを与えたグループの正解率は60%、ミックスして与えたグループの正解率は70%でした。
そして、簡単なものから難しいものへと難易度を移行させていったグループの子ども達は、およそ80%の正解という高いスコアを得たのです。
このたった5分間のゲームをさせただけで、数学の能力を、短期間で向上させることができたと言うのです。
家庭でも簡単にできるゲーム法
この研究ではパソコンを使っていますが、もちろんパソコンがなくても大丈夫です。
筆者もこのゲームをカードで作ってみました。
真ん中に線を引いた白い紙をラミネートし、片側に青、もう片側に黄色の丸いシールを貼るだけです。シールの数の少ない簡単なものから、シールの数の多い難易度の高いものまで10枚作りました。
ラミネートしておけば、シールの数を増やしたり減らしたり、張り替えたりできますので、いろいろなパターンに作り替えられます。
そのカードを簡単なものから順番に見せて、答えさせます。実験では見せるのは一瞬ですが、小さな子や、慣れるまでは、2~3秒与えてもいいでしょう。
順序は必ず簡単なものからむずかしいものへと移行してください。
そして、間違ったり答えられなかったりしても決して責めたりけなしたりしてはいけません。あくまでも脳トレゲームとして楽しんでください。
まとめ
脳の研究では、感情を司る領域や、言語を司る領域などがあることはよく聞きますね。
数や量の概念については頭頂葉が働き、計算を必要とする場合は、それに加えて前頭前野が活動することがわかっています。
赤ちゃんでも示す早期感覚を鍛えることで、数学に関連した脳の領域を活性化させようということなのです。
こんな簡単な手作りゲームで、幼児の算数の能力があがるなら、嬉しいですね。
数学が苦手なママでもできますし、子どもだって楽しいゲームに大喜びですから、ぜひ試してみてください。