「銀座のクラブ」と聞いて、みなさんはどんなイメージを抱きますか? キレイなホステスさんがいて、高級なワインやシャンパンを飲み、席に座っただけでウン万円……というイメージでしょうか?

今回は、元銀座ホステスの筆者が冷静な目で観察した「銀座のクラブのホントのところ」を、こっそりご紹介します。

元銀座ホステスが明かす!銀座のクラブのホントのところ

ナンバーワンに美人はいない?

「銀座のクラブのナンバーワンに美人はいない」お客様の間で囁かれているウワサです。さて、これは真実でしょうか。

ある時、地方から出張で上京したお客様が、老舗クラブに来店し「この店のナンバーワンを呼べ!」と指名しました。すると、40代の普通のおばさん(のようなホステス)が登場します。

お客様は、絶世の美女か、これまでの人生で出会ったことがないような、ゴージャスな女性が現れるのを期待していたはずですが、スタッフからは「当店のナンバーワンでございます」と紹介されるのです。

このような状況は珍しくなく、銀座のクラブのナンバーワンに美人はいないというのは、あながち嘘とは言えません。

その理由は銀座のクラブの特徴にあります。

銀座のクラブのホステスさんと、お客様の関係は何十年も続きます。担当だったホステスさんが他店に移れば、お客様もその女性が移転したお店に通うようになります。

この仕組みにより、銀座で長く働いている女性にはたくさんのお客様がつき、売上も多くなります。一見、普通のおばさんでも、店内で売り上げが一番多ければ、ナンバーワンです。

また別の理由として、美人ホステスは、お客様の中から「この人!」という超リッチな男性とあっという間に結婚し、すぐに引退するからという説もあります。

さらに、美人ホステスは努力しなくても、お店からその容姿を高評価されます。「出勤さえしてくれればいい」「席に座ってニコニコしていればOK」なんていう条件で働いている女性もいます。

つまり、美人ホステスは、努力しなくても居場所が保証されます。

対して、容姿で評価されないホステスは、お客様からの人気が全て。毎日の営業努力が欠かせません。その一生懸命な姿が最終的にお客様から信頼され、ナンバーワンになれるという面があるとも言われています。

銀座ホステスになるには

では、どうしたら銀座ホステスになれるのでしょうか。

一つ目の方法は、普通の仕事同様、求人に応募します。求人情報誌を見てアルバイトに応募し、銀座のクラブのママになった女性もいます。

ただし、ホステスの求人と一口に言っても、お店ごとに求める女性のタイプが全く違います。素人っぽい女性を求めるお店や、上品な女性を求めるお店、大卒以上で高学歴な女性のみ採用するお店など様々です。お店のカラーに合わない女性が面接に来れば、ふつうに不採用になります。

たとえ高級店として有名なお店で働きたくても、そのお店が求めている女性でなければ、雇ってもらえません。銀座で働く女性たちは、実はかなり選ばれた女性たちです。

また、OLだった女性がホステスになるきっかけで多いのが、銀座の街でスカウトされたケースです。スカウトマンは、常に女の子を入店させるのに必死です。実に、ことば巧みに、夜の銀座に縁のなかった女性たちを誘い込もうとします。