そうです。例えば、家来や兵士の役の人は、自分は横にいるこの人よりも、階級が上なのか、下なのか。それを考えることによって、役の上で指示を出すときも、言い方や動きが変わってきますよね。
皆、貪欲というか、ストイックというか。描かれていないお話を、自分の中で作って、その役に取り組んでいるんだって、すごく感じます。演劇界ではそれが、当たり前なんだと思います。私にとっては初めてだったけど。。
だからといって、“台詞を覚えて、それだけを言う”っていうのは、ダメだと分かってます。とにかく台詞を身体に入れて、立ち稽古をしたときに、相手の人の台詞に合わせて、自分の言い方を変えてみたりしました。
同じ台詞でも日によって、強く“バンッ”と言ってみたり、自分の中に“グッ”とためて言ってみたり。チャレンジしてみようっていう気持ちが出てきました。
ーーでも、お稽古だけでこれだけのことを感じて、変化があったということは、幕が上がってからは、さらにいろんな変化があるんでしょうね。
絶ッ〜対、あると思います。大まかな動きや、台詞の言い方は変えずにいかなきゃいけないけど、その台詞を言うための“エネルギーの出し方”は、どんどん変わっていくんじゃないかな。
ーー“台詞の言い方”というと、『王家の紋章』はコミックが原作で、例えば「〜だわ」のような、コミックならではの独特な言い回しがありますよね。
-
[最終回]「ミラチャイ」連載は「人間味のある宮澤佐江」を作った"ホーム"で"チャレンジ"できる場所&芸能活動を一時休止する理由とできた目標
佐江ちゃんにとって「ミラチャイ」は、「ホーム」のような感覚だった。なぜ今、お休みをするのか、ありのままの思いを話してくれました。約6年間、200回を超える連載の最終回です。
-
[第51回]宮澤佐江「ミラチャイ」連載の6年、200回も続いた理由がインタビューでみえたー仕事、境遇、思いに向き合う
48グループと舞台。2本の軸を歩むなかで出会った人たちが、佐江ちゃんにもたらした、卒業後の大きな変化とは。「ミラチャイ」連載を彩った数々の写真やエピソードで当時を振り返っていくと、約6年にわたる長期連載になれた理由が見えてきました。
-
[第50回]宮澤佐江と「ミラチャイ」連載の6年、200回以上を振り返っていくーやっと笑って話せるあのときのこと
どんなに時間が経っても変わらない、佐江ちゃんの「根っこ」にあるものとは。48グループを出てわかったこと。今、やっと笑って話せるあのときのこと。最終回に向けて、さらに尽きないお話です。
-
[第49回]宮澤佐江が新「ミラチャイ」連載で振り返る、舞台とともに駆け抜けた2年間ー「出会い」と「別れ」さみしさと楽しさ
「これまでやってきたことの答え合わせが、今、できている」。2016年7月の新連載開始から現在まで、『朝陽の中で微笑んで』、公演中の『ZEROTOPIA』など、佐江ちゃんの約2年を振り返ります。
-
[第48回]宮澤佐江が新「ミラチャイ」連載で振り返る、舞台とともに駆け抜けた2年間【大切なお知らせあり】
2年前の7月、リニューアルして再スタートした「ミラチャイ」連載。『王家の紋章』初演にはじまり、現在公演中の『ZEROTOPIA』まで。舞台とともに駆け抜けた、佐江ちゃんの2年を振り返ります。