オギャーと生まれてこの世に出た途端、赤ちゃんは様々な未知の音を耳にすることになります。

そんな中で、赤ちゃんは言葉をピックアップして覚えていくわけですが、赤ちゃんの言葉の発達を妨げる環境があります。

今回は、『5歳からでも間に合う お金をかけずにわが子をバイリンガルにする方法』(彩図社)の著者で、日本・欧米いいとこどり育児を提唱する平川裕貴が、どんな環境が、赤ちゃんの言葉の発達を妨げるのかアメリカの研究をもとに、お話したいと思います。

BGMならぬBGNとは

大人であれば、BGMが仕事の効率を上げてくれるということもありますね。耳に心地よい音楽は、精神を落ち着かせ集中力を高めてくれたりします。

筆者もパソコンに向かって仕事をする時や、自分のあまり得意でない仕事をする時、また掃除や草むしりなどは音楽を聴きながらやります。

BGMは良い効果をもたらすことが多いです。

ところが、BGNとなると違います。Nとはnoise(騒音)、周りの騒音ということです。

テレビやビデオなどを見ていて、騒音にセリフがかき消されてイライラしたことはありませんか? また、うるさい場所では、なかなか仕事や勉強に集中できませんよね。

大人でも、周りの騒音には、イライラさせられ、集中力が削がれるものです。

これが、これから言葉を覚えようという赤ちゃんならどうでしょう?

BGNが与える悪影響

米ウィスコンシンマディソン大学の研究では、うるさい環境にいる子どもは、新しい単語を覚えるのに苦労する、また、精神的にもストレスホルモンのレベルが高くなると言います。

大学の実験には、22カ月から30カ月の、ちょうど言葉をどんどん覚えていく時期の幼児106人が参加しました。

実験では、子ども達に馴染みのない物の名前を認識させるテストをしました。