お子さんは幼稚園、保育園の保育中、小学校の授業中にお腹が痛くなった時、「お腹が痛いです」「先生、トイレに行ってもいいですか」と言えますか?これって結構、勇気がいることですよね。でも、言えずにお漏らししてしまうと…もっと恥ずかしいことになってしまいます。

『1人でできる子が育つ「テキトー母さん」のすすめ』の著者の立石美津子がお話します。

幼稚園、保育園に行くようになると、親がずっとそばについて、子どもを見ているわけにはいきません。

集団生活の場では困っていることを自分から他人に伝えていく必要があります。そんな勇気あるSOSを出せる子になるには、幼い頃からどんな育て方をしていけばよいのでしょうか。

トイレに行きたいと言えるか

幼稚園や保育園では幼児でも、保育中にトイレに自由に行けるわけではありません。お散歩前、お絵かきなど制作の時間に入る前など、保育時間の合間を見て先生が「トイレに行きましょう」と声かけをしてくれます。

それでも、先生が紙芝居をしているとき、歌を皆で歌っている時、急にトイレに行きたくなることがあります。また、朝からお腹が緩くてそのまま登園。保育中、大便をしたくなることも起こります。

そんなとき、「先生、トイレに行ってきてもいいですか」と言える勇気のある子は、ちょっとだけお友達の前で恥ずかしいかもしれませんが、事なきを得ます。

けれども、我慢の限界がきても、自ら「先生、お腹が痛いのでトイレに行ってきてもいいですか」と言える勇気がなく、そこで漏らしてしまったら、かなり恥ずかしい思いをします。

もし、小学校1年生でそれをやってしまったら、それ以降6年間、ずっと周りの友達から「教室でうんこをしたヤツ」と言われ、いじめの対象になってしまうこともあります。

家庭での対応

©あべゆみこ

子どもが親の目が届くところにいた場合、モジモジしている様子を見て「ほら、トイレに早くいってらっしゃい」とか「おしっこしたいんじゃないの」とつい声をかけてしまいますよね。

でも、これはちょっと過保護で子どものためにはなりません。親から言われなくてもトイレに行き、「ママトイレに行きたい」と言わせる習慣を付けていれば、自らSOSを出せるようになります。

その他SOSあれこれ

いじめにあったとき

子どもが集まればそこで諍いも起こります。その中で起る陰湿ないじめ。

先生に自ら「先生、○○君が僕のことを△△して、嫌だ!」と訴えられる子の場合、「あいつにやったら先生にちくる」と思われ、いじめのターゲットにはなりにくいと言われています。

子ども同士が喧嘩したとき「仲良くしなさい」と親が直ぐに助けにいくのではなく、自分で相手の子に「嫌なものは嫌」と断固拒否し、反撃する姿勢を育てておくことも大切ですね。