命より大切なわが子を小学校入学までの3年間、預ける幼稚園選びって大切です。

そこで、『1人でできる子になる テキトー母さん流 子育てのコツ』の著者の立石美津子がそのポイントをお伝えします。

幼稚園と保育園の違い

 

保育園は保育に欠ける子を育成する厚生労働省管轄の児童福祉施設、先生の呼び方も“保育士”です。

 

一方、幼稚園は文部科学省が管轄する教育施設で、担任の位置づけは“教諭”です。

保育所保育指針と幼稚園教育要領があり、それにのっとって保育、教育をしています。

「教育施設」である幼稚園と「児童福祉施設」として主に就労している親のために存在する保育園。

けれども、最近は完全給食や夕方や夏休み中も子どもを預かってくれる保育園に人気が出てきている地域も多くあり、園児獲得のため延長保育や夏季休暇中の保育など保育園的要素を積極的に取り入れている幼稚園もたくさん出てきています。

 

惑わされない! 幼稚園側選びで大切に考えたいこと

例えば…

  1. 完全給食
     
  2. 平日の午後、土曜日、夏休み、冬休み、春休みの延長保育。また、延長保育の時間内で習い事を園内に設置(いわゆる午後の課外教室)
     
  3. 保護者会なし、役員を保護者が担わない
     
  4. スクールバスを園児の家の近くまで走らせる

上記の冒頭、“保護者の負担をなくすため”のフレーズを付けてみると「サービスが行き届いているわ」と思います。確かにこれらで親は楽できます。

しかし、反対の視点から見てみると…

  1. 給食……小学校になれば完全給食(私立ではお弁当のケースもありますが)親のお弁当を食べることができる貴重な黄金の時代が奪われる。

    お弁当だとまだ好き嫌いの多い時期に子どもの食事量などについて管理しやすい。
     
  2. 延長保育・午後の課外教室……親との接触時間が少なくなる
     
  3. 保護者会がない。役員決めなどない……園と協力して行事を行う楽しみが減る
     
  4. スクールバスで通園……毎日、担任と顔を合わすことがなく子どもの様子を伝えたり、園側から聞くことが出来ない

特に最後のスクールバスについて。

私は仕事柄園長と話すことが多いのですが、園側も

「スクールバスを利用している保護者は徒歩で送迎する保護者と比べて会話する機会がなくなる。

ひどい場合は年に数回の保護者会や運動会でしか会わない保護者もでてくる。コミュニケーションが取りづらい」

とぼやいています。

連絡帳で“家庭より・担任より”の記入欄はありますが、実際に登園時、降園時に保護者と担任が顔を合わせて会話できる環境に勝るものはありません。

また、家の近くに送迎ルートがあったとしても、園の場所が遠くて子どもが毎日往復2時間も園バスに乗るという状況であればちょっときついかもしれませんね。

園のバスは観光バスではないのでシートが豪華だったり快適に過ごせる作りにはあまりなっていないように感じます。