前回の取材の後、帝国劇場に入って場当たりするようになって、初めて“楽しい”と思えるようになりました。

それまではもう、“不安”とか、“どうしたらいいんだろう”っていう思いばかりで、嘘でも“楽しい”って言えない感じでした。

でも、ステージに立つと、キャストの皆さんの発するエネルギーや、お芝居、歌も全然違うんです。それに動かされていく自分も客観的に分かって。相手の人の表情によって、自分の表情も変わったり。

本番ではそれを、落ち着いた気持ちで見られるようになってきて。そう…、だからすごく“楽しい! ”って、思えるようになりました。

緊張してるけど、台詞や歌、動きが完全に自分の中に入ってるから、本番ではそこでの不安がなくなってきて。その分、すごく周りを見られるようになりました。

それまでは、“次は何の台詞だっけ(汗)”って、1つずつチェック、チェック、チェックっていう感じだったから。

いまだに舞台のそでには、台本を持って行ってるんです。何かあったら怖いから。でも、今はやっと、台本を開かなくなったかな。

プレビュー公演から、カットされているところもあるんですよ。(新妻)聖子さんの初日公演のときにはあったけど、私の初日には、もうカットされていたところとか。

ーー急な変更ですね。すぐに対応できましたか?

あッ! それはもう。“臨機応変”にかけては、48グループで10年間やってきてよかったな、って思いました。

今回、できないことばかりで本当にショックを受けたんだけど、唯一、“臨機応変”と、“立ち位置”については、メモを1回も取らなかった。頭の中に、余裕で入ってるくらいで。

ーーその2つは大事なことですね。

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