赤ちゃんから幼児期にかけて、猛スピードで大きくなっていく子ども。

からだの成長は目に見えてわかりますが、それよりもはるかに、「脳」が急激に発達するのをご存じでしょうか?

より良い脳の成長を促すためには、その原料となる良い食べ物、良い栄養をとるのが近道。では、良い栄養とは?

人気管理栄養士が教える 頭のいい子が育つ食事』の著者であり、子どもの食事やおやつに関する著書も多く、講演などを通して子育てママと接している小山浩子さんにお話を伺いました。

大人と同じ料理では塩分のとりすぎに。おやつや飲み物の“隠れ塩分”にも注意

とりたい栄養もあれば、もちろん、とり過ぎに注意したいものもあります。そのへんの足し引きが鍵となりそうですが……

「いちばん気をつけたいのは、“塩分”ですね。

離乳食が終わると何でも食べるようになります。それで、大人用に作ったものを取り分けて、大人と同じものをお子さんに食べさせているという方が多く、それに対して皆さん何の疑問も持っていないんですね。

でも実は、お子さんがとっていい塩分量というのは、とても少ないのです」

子どもがとってもいい塩分量とは、どれくらいなのでしょうか。

厚生労働省の日本人の食塩摂取基準(2015年版)によると、1日あたりの望ましい塩分摂取量は……

3~5歳:男4g未満、女4.5g未満
6~7歳:男5g未満、女5.5g未満

※大人と同じ基準値(男8.0g未満・女7.0g未満)になるのは、男12歳~、女10歳~

仮に、おみそ汁1杯に、大さじ1杯(18g)のみそを使用した場合、それだけで塩分摂取量は2g近くにまで及んでしまいます。

「おやつに食べるスナック菓子やビスケット、清涼飲料水、アイソトニック飲料などにも、ナトリウム(塩分)は結構入っています。

幼児期は腎臓の発達が未熟なので、塩分をとりすぎると、腎臓の寿命を縮めることになってしまいます。

また、小さいうちに濃い味を覚えさせると、それが生涯にわたって好きな味として定着し、将来、高血圧やメタボ体質などいろいろな生活習慣病に結びついていく……という不安もあります」

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