家族でスマホとの付き合い方を見直そう!
――子どもたちがスマホとどう付き合っていくべきなのか、積極的な取り組みを行っている兵庫県小野市では、市内の小学4年生から中学3年生を対象に“スマホやケイタイの使い方について”の授業を展開しています。
教師が一方的に教えるのではなく、ワークシートを使用して自分たち自身でスマホの使い方・ルールを決めるからこそ、守ろうという意識が生まれます。
また家庭での使用を抑制するためには親も巻き込んだ取り組みが重要だと考え、実際に実行されています。
横田「対策としては、子どもにスマートフォンを持たせない、持たせることを考えている場合には導入を遅らせることが第一です。
しかし、現実にはすでに子どもがスマホを使っているというご家庭も多いはずなので、その場合は一日の使用を1時間未満に抑えることが重要でしょう」
――スマホ使用時間が1時間未満と応えた子どもたちの学業成績が最も高かったという結果も出ているようですが、これはどういうことなのでしょう?
「これは、単に1時間未満使えば成績が上がるということでは決してありません。
まだ仮説段階ではありますが、スマホを持っていても、自分で(もしくは親が)使い方をきちんとコントロールできている子どもたちなのではと考えられます。
スマホの使用ルールを含め、親子ぐるみで生活習慣を見直すことがとても重要だと思いますし、この調査結果をきっかけにご自身やお子さんの生活習慣を見直していただければ幸いです」
子どもにいくらスマホ禁止ルールを強いても、親がスマホ依存型で夜更かし……では何の説得力もありませんよね。スマホとの健全な付き合い方は、親が率先して示していく必要がありそうです。
また、本書にはスマホだけでなく、ゲームやテレビ、食事、睡眠、そして家族とのコミュニケーションが脳へ与える影響についての調査結果も報告されています。
まさに親子で生活習慣自体を見直すきっかけになる本書、気になる方はぜひ手にとってみてはいかがでしょうか。