誰かに「こうしてほしい」と伝えるのは難しいもの。うまく伝えられないとストレスがたまったり、ケンカになってしまうこともあります。

ママたちにとって、夫とのコミュニケーションはその最たるものです。家事や育児にもっと積極的に関わってほしいと思っても、上手に伝えるのは簡単なことではありません。

『いまどきの子を「本気」に変えるメンタルトレーニング』の著者・飯山晄朗さんは、低迷する高校野球の名門チームを半年で甲子園に導いたメンタルコーチ。

本書には、あらゆるコミュニケーションの場に応用できる相手に前向きな行動を促す言葉がけのノウハウが詰まっています。

メンタルトレーニングのプロである著者の飯山さんに、夫が積極的に動いてくれる操縦法を伺いました。

(1)頼みごとは「甘え口調」が効く!

――ママたちの話題に上るのが、夫にどう自発的に動いてもらうかということ。

夫としては「言ってくれれば手伝うのに」と思っていたりするのですが、ママたちは「やってほしい」と言わなければならないことにストレスを感じています。

うまく旦那さんに動いてもらうコツはありますか?

飯山さん(以下、飯山):まず、奥さんが「夫はやってくれるはず」と信じることです。

「どうせこの人はやってくれないだろう」「私はこんなに大変なのに」という気持ちがあると、その気持ちが言葉に乗ってしまうんですね。

すると旦那さんも「俺だって、仕事をしてきて疲れているんだ」ということになってしまうわけです。

旦那さんを信じた上で、たとえば「これをやってくれたらすごく嬉しいな」と、ちょっと甘える感じで伝えると、男性は乗せられるものです。

もし「忙しいからダメだ」と言われたとしても、「今手が離せないから、ここだけお願い」と食い下がってみてください。すると「めんどくさいなぁ」なんてブツブツ言いながらも、やってくれるわけです。

そこですかさず「さすがパパ!」と言ってあげればいいんです。