4:お手伝いをさせない
佐藤さんの家庭では、父親は経済的な面を支え、母親は生活面を担い、子どもは勉強や学校生活に集中するという、完全分業制の家族だったのだそうです。それで、
「教育方針によるのでしょうが、生活面のサポートをすべて親が担い、子どもは“子どものやるべきこと”に集中させるのも、一つの効率が良い方法ではあると思います。」
出典(『超難関校に「独学で合格」』 著・佐藤みのり)
と言っています。
もちろん、お手伝いをさせることは、社会生活を一人で営んでいくスキルを身につけるために必要なこと、とも考えられますが、実はお手伝いで身につくスキルは、子どもが学業を終え、一人で生活するようになってからでも自然に身につけることができるものです。
まずは、今子どもが何をすべきか?という部分をしっかりと把握し、子どもの本業に支障がないような家庭環境を作る、という視点でサポートをしていくことも必要かもしれません。
5:子どもがやりたがることはなんでもやらせる
子どもが、これをやりたい、これが欲しいと望むことは興味関心の表れ。どんなに小さなことでも、それが将来への足がかりになる可能性は十分にあります。
親はそんな子どもの願望を、将来に必要のないこと、くだらないこと、と切り捨てず、いつでもその願望を叶えてあげられる心構えを持っておくことが大切です。
佐藤さんも、
「両親は、自分達から子どもに対して“こうすれば?”となどとアドバイスをすることはありませんでしたが、子どもの方から“やりたい”と言ったことに関しては、基本的に何でもやらせてくれました。」出典(『超難関校に「独学で合格」』 著・佐藤みのり)
と、自分自身の家庭環境を語っています。
子どもがやりたいことを口に出すのは、可能性を秘めた素晴らしいアウトプットです。そう考えると、むしろ親は、何としてでもやらせてあげたいと感じることができるのではないでしょうか。
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自分自身の力で何かを勝ち取る努力をすることは、勉強はもちろん、学校生活や、社会に出てからも活躍する原動力となります。
親は子どもの力を信じて、常に全力でサポートする、そんな姿を見せることで、子ども自身にも自分を信じて目標に向かって突き進む力が湧いてくるのかもしれません。
今回紹介した佐藤みのりさんの『超難関校に「独学で合格」』は、子を持つ親はもちろん、これから受験を控える子ども自身が読んでもためになる内容がいっぱい!
子どもが自分の目標に対して不安を抱えている時、ぜひ手にとって欲しい一冊です。