最後に、今回のイベントをプロデュースした藤本太⼀さん(AHO合同会社 共同代表)にお話をお伺いしました。
――「腐上司アワード」はどのような経緯で企画されたのですか?
Tokyo Work Design Weekのプロデューサーから、「展示スペースがあるので、アホなことやってくれない?」と話がありました。今年のテーマが「新しい時代には、新しいリーダーを」だったので、逆に古臭い上司を排除するような展示ができたら面白いかなと思い、「未来に残したくない上司コレクション」を企画しました。
――ネーミングが面白いですね!
「クソ上司」だと少しきついというか、ネガティブになってしまうかな、と。なにか新しい言葉にしようと考えた結果、「腐女子」から響きだけもらって「腐上司」にしました。
――展示についてのこだわりポイントは?
カラフルなマスキングテープとペンを使って、展示自体はポップな空間にしました。というのも、愚痴エピソードがたまってくると会場自体がどんよりした空気になってしまいますからね。なるべく明るい雰囲気にすることで、みんな笑ってくれるかな、と。そのあたりは意識しました。
――どんな人が書いていましたか?
年齢層はけっこう幅広いですね。面白がって書いていく人もいれば、深刻そうな感じで静かに書いて、黙って帰っていく人もいました。
展示期間中、おじいさんみたいな人に説教を食らいました。「なんだこの展示は! 俺らの若いころは、こんなこと言わずに黙って仕事してた!」と言われましたよ。そのまま腐上司エピソードとして、晒したろかと思いました(笑)
――藤本さんが気になった腐上司エピソードは?
「ありがとうが言えない」ですかね。あと経費がらみのエピソードが印象に残りました。
今回集まった「腐上司エピソード」は、後日アフターパーティーにて“火葬”されるそうです。
筆者も元会社員なので、共感できるエピソードがたくさんありました。将来こんな上司にならないよう、気をつけたいものですね。
(村中貴士・イベニア)