子どもの勉強は「親が強制しない」を鉄則すべし
みなさんは、子どものテストの点数が悪いと「もっと勉強しなさい」と叱っていませんか?
毎日「塾の宿題はしたの?」「宿題を早くしなさい」などと口うるさく言っているママも多いのではないでしょうか。
しかし親がガミガミと口を挟むことが、成績が伸びない原因となっているかもしれません。
「やりたい勉強ではなく、やらされている勉強だからちっとも頭に入らない」と松永先生。
人間の脳は自分が好きなことを前にすると活性化し、逆に嫌いなことを前にすると眠くなるようにプログラミングされているのだそうです。
また学年が上がり、学習内容が難しくなれば、子どもは壁にぶち当たるようになり、前に進めなくなってしまうといいます。そこで親が強制しないことが鉄則になるとのこと。
もし子どもが得意科目だけを勉強するようになったとしても、得意なことを伸ばし自信がつけば、苦手科目にチャレンジしようとする気持ちにつながっていくのです。
また、子どもに将来の夢を聞くようにしましょう。その夢を叶えるためには今、何を学ぶべきなのかを考えさせることは、勉強の原動力になる可能性があるからです。
宿題しない男の子には段取りを組んであげるべし
ただ絶対にしなければいけない学校の宿題の場合は、「早く終わらせてほしい」と願うもの。
とくに夏休みなどの長期休暇では、最終日になっても終わらないなんてことは避けたいですよね。すぐに来る冬休みに向けても、学校の宿題をさせる方法を松永先生に伺いました。
――学校で出された宿題をしてほしい時、親はどのような行動をとればよいのでしょうか。
松永「後々の学習の土台になる漢字や言葉の学習、算数の計算などの基礎学力は、宿題などの反復によってこそ身につくものです。
多くの女の子のように、ママが怖い顔をして『やりなさい!』と言ってすぐやるなら世話はありません。
しかし『やりなさい』と言っても、『あとで』とか何かとぐちゃぐちゃ言ってすぐやらないことが多い男の子の場合には、あらかじめ段取りを組んでおくことが有効です。
朝『今日は、午前がプールで、お昼を食べたら、夕方から書道だね。夕食は6時。それまでのどこかで、今日やらなければならない分をさっさと終わらせて欲しい。いつにする? 終わってなければ夕食を出さないよ』と言います。
この言葉に焦って、『ボク朝終わらせるよ』と言えばすぐやらせることができます。ただし『夕食前』と答える子どもには、『あらそう夕食前ね。一応声がけするけど大丈夫?』と念を押してください。
宿題が終わっていないと夕食が出ない、というのは有効であることが多いです。男の子の場合は、言葉の論理的な約束に弱いのです。また調理の匂いでもすれば、宿題をやらずにいられなくなることでしょう。
その子の気質なりのやり方があるので、各々工夫して欲しいと思います。」
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子育ての悩みは尽きないものですが、それは子どもの幸せを願っているからこそ。夢を実現してほしい、有名大学に進学して安定した企業に入ってほしいなど、子どもの将来に期待する親も多いでしょう。
『将来賢くなる子は「遊び方」がちがう』では、子どもの可能性を広げるために、親が子どもにどう接するか、働きかけるかをわかりやすく解説しています。
2020年に大きく変わる教育制度に備えるためにも、ぜひ読んでほしい一冊。手にとって、日々の子育てに活かしてみてはいかがでしょうか。