脳波実験
1つ目の実験は、6人の子どもを対象として、ニオイなしとニオイあり双方において集中力の指標である脳波「P300」を測定する実験が行われました。
ニオイがない状態と汗・体臭を嗅いだ時の脳の状態を調べ、グラフィック化してみると、ニオイがない状態に比べ、汗などのニオイを嗅いだ方が集中力の指標となる脳波「P300」の出現範囲が狭く、また色も薄いことが分かりました。
脳波実験において、ニオイを嗅ぐと集中力が低下することがわかりました。
アンケート
ニオイなしと、ニオイのある環境それぞれにおいてVAS(Visual Analog Scale)を用いて心理状態を聞くアンケートを行った結果、「気持ちのおだやかさ」「やる気」「集中力」などほとんどの項目において、ニオイなしと比べニオイのある時には低い数値となりました。
ニオイは、子どもの心理にも大きな影響を与えていることがわかりました。
ニオイは音や光以上に集中力に影響する
杏林大学の古賀先生によると「ニオイは、視覚・聴覚より動物的な感覚です。というのも「瞬時に危険の有無」を判断するための感覚だからです。
それだけ本能に近い感覚だからこそ、ニオイは人の“情緒、またそれに関連した認知能力・集中力” に影響を及ぼします。その影響力は光や音などよりも大きいのです」とのこと。
子どもが勉強や作業をする際に、静かな環境を整えたり、目にやさしい明かりなどを心がけているというご家庭は多いかもしれませんが、それでもなかなか集中ができない場合はおうちの「ニオイ」が原因かもしれません。
家庭のニオイには慣れてしまうもの。でも、気がつかぬうちに脳にマイナスの影響を与えているとしたら、ニオイケアをして、ネガティブな要素は取り除いてあげたいものですね。
参照:共同通信 PRワイヤー