来年の4月に小学生になる子どもを持つママの中には「子どもにそろそろ学習机を与えよう」と考えている人も多いのではないでしょうか?
でも、一方で「学習机や子ども部屋を与えると、かえって勉強しなくなる」という説もあります。
そこで今回は、『〈マンガとQ&Aで楽しくわかる〉1人でできる子になる 「テキトー母さん」流 子育てのコツ』の著者の立石美津子が「子どもをリビングで勉強させるときの注意点」についてお話しします。
勉強する子は自分の机を持っていない?
「我が子を東大に入れたママ」の子育て本が結構な数、出版されています。その中に「リビングに子どもの勉強机を置くと成績が上がる」「東大生は子ども部屋を与えられて勉強しておらず、居間やキッチンで勉強していた」という話も出てきています。
さらには、家のどこからでも子どもの様子を観察できる間取りまで考えられた“子どもの頭をよくする家”まで販売されています。
こうなると、学習机を買おうか、買うまいか……迷ってしまいますよね。
でも、残念ながらこのように付け焼刃で「東大生を育てたママ」の家庭環境を真似したって、うまくはいかないこともあるんですよ。
もし、食卓で勉強させてもこんな風だったら
小言を言う
「常に母親の目の届くところで学習させた方がいい。子ども部屋を与えてもゲームに没頭するなど、中で何をしているかわからない」ということで、常に親の監視の目がある環境で勉強させたとしましょう。
確かに母親のそばで勉強させると、「ママ、これはどうやって解くの?」と質問もしやすくなりますし、子どもが今何を勉強しているか親も把握しやすいです。適度なアドバイスもできてコミュニケーションが取りやすく、学力がアップすることもあるでしょう。
でも、それはそれができる親だからこそ成せる技なのです。子どもの勉強する姿が見えることは親にとっては「目の毒」になることも多々あります。我が子がため息をついたり、よそ見をしていたり、少しでもボーッとしていると、つい小言を言いたくなります。
そして……こんな風になってしまいます。
×「ほら、そこ間違ってる。もう一度やり直しなさい!」と口喧しく注意する。
×「さっきからボーッとしていて全然できていないじゃない」と疲れている子どもを叱る。
×「もっと綺麗に書きなさい。どうしてそんな乱暴な汚い字を書くの」と先生のように注意する。
このようにダメ出しばかりされたら、やる気なんか起こりませんよね。
散らかっている食卓
食卓は学習机よりスペースが広いです。そういった意味でまだ整理整頓ができない子どもには良いという説があります。
けれども、もしテーブルの上に雑誌やつけっぱなしのパソコンやお菓子が置いてあったら集中できませんよね。
それからリビングのテレビが丸見えで、それが常についていたら気が散って仕方がありません。
親が子どもの前で携帯をいじっている姿を見せているのも良くない環境です。
ですから、単に食卓で勉強させればそれでうまく行くわけはないのです。親にも相当な努力が必要なのです。
小言は控える、机の上は広々とさせておく、携帯やテレビをつけておかないなどの環境整備がポイントですよ。