子育てが終わった先輩ママから助言をもらったことはありませんか?「あなたのためを思って…」と親切に言ってくれている中に、ちょっと有難迷惑な余計なアドバイスもあるかもしれません。
『1人で出来る子になる 「テキトー母さん流」 子育てのコツ』の著者の立石美津子がご紹介します。
「仕事ばかりしていると婚期逃すよ」、「子どもはまだなの?」など何気なく発した言葉も、今の時代はセクハラ、パワハラと言われてしまいます。
これと同じで子育て中の新米ママに「良かれと思って」言ったつもりでも、受け止める側にとってはアドバイスにならないこともあります。
○○君だってやればできるのよ。頑張って!
秀でた才能も見当たらず、パッとしないわが子を前に凹んでいる人に対して、「きっと○○君もやれば出来るわよ」の励ましの言葉。これは裏っ返せば「今は出来ていない」と受け取られることも…。
それから環境だけでなく、遺伝、DNAがあります。壮大な夢を持ったり過度な期待をしたりしても、よくよく考えてみると「そうか、この子は私の子だったんだ」とハタと気付くこともあります。
今、目の前にいる“あるがままの子ども”そのものを認めてあげましょう。
「母乳で育てないからよ」のアドバイス
万年便秘な人、毎朝バナナのような快便の人、さまざま体質があります。
これと同じで母乳だってちょびちょびとしか出ないママ。出過ぎて困るママ。適量出るママそれぞれ体質があります。
母乳で育てることができれば経済的にも助かりますし、免疫物質も入っているのでいいですよね。けれども、仕事に復帰して保育園に預けている場合、難しいこともあります
それぞれの事情と体質があるので、「絶対に母乳、母乳」と言うのは相手を追い詰めることになるかもしれませんね。
一人っ子で可哀想ね
事情があっての一人っ子。「一人っ子は可哀そうよ。兄弟を作ってあげたら?」のアドバイス。
思い返せば結婚前、婚活に奔走しているとき「彼氏いるの?」「早く結婚したら?」の上司からのパワハラもありました。
結婚したらしたで(不妊治療をしているのに)「子どもはまだなの」のグサリと刺さる言葉を言われてしまうこともありました。
一人っ子には事情があります。二人目が欲しくても出来ない二人目不妊、経済的事情などなど。
一人っ子はデメリットだけでなく、それに“愛情独り占めできて一人っ子だから幸せ!”ということもあるので、他人が言うのは避けた方がよいかもしれませんね。
今度はきっと男の子ね
第2子妊娠中、「こんどはきっと男の子ね!」と言われました。
江戸時代のお世継ぎ誕生の時代ではありません。超音波検査でお腹にいるのは次女だとわかっていた場合、気になってしまう言葉です。
まだオムツしているの?
それぞれの発達段階があるので取りたくてもとれないことがあります。それぞれの家庭の考えや方針があるのでそっとしておいた方がよいかもしれません。
それを言うのは保健師、保育士の役割だと思って専門家に任せましょう。
自閉症だったら何か秀でた才能あるでしょ
視覚障害があるピアニスト、天才的な能力を発揮し絵がうまい自閉症の人。華々しい活躍ができるほんの一握りの人を指して“全員そうなる可能性がある”と思われている風潮があります。
でも、全員が全員そうではありません。自閉症で記憶力があるからと、何かで大成すると決めつけないでほしいです。
障害児を育てているだけで大変なところに、「将来の職業も見つけなさいよ」のアドバイスは、ますます相手を追い詰めてしまうので、控えた方がよいかもしれませんね。