刻まないともったいない食材

野菜や果物の色素の成分である“カロテノイド”。前述したβ-カロテンやアスタキサンチン、リコピンに加え、目の健康を保つルテイン、骨を強化するβ-クリプトキサンチンなど600種以上存在しています。

それぞれ健康に良い影響を与えますが、これらの成分は食物繊維に包まれて食品中に存在しています。そのため、生の状態で食べると、嬉しい働きをするカロテノイドが約10%未満しか吸収されないのです。

効率良く摂取するには、食物繊維に包まれている状態を破るために、細かく刻んだりミキサーにかけたりするのがオススメ。さらに加熱することで吸収率は50%ほどになることがわかっています。

トマト、人参、ピーマン、みかんなど色の濃い野菜や果物はカロテノイドを含んでいるものが多いので、ジュースやジャムのような、刻んで加熱する調理法で食べるといいですね。


いつも当たり前に食べている食品。調理法を変えるだけで体に良い働きが効率よく摂取することができます。

「生=良い」ものも勿論ありますが、どの栄養素のどの働きを期待したいかによって調理法を変えてみるのもいいですね。

株式会社Luce 代表取締役 管理栄養士、山野美容芸術短期大学講師、服部栄養専門学校特別講師、日本臨床栄養協会評議員、ダイエット指導士、ヨガ講師、サプリメント・ビタミンアドバイザーなど栄養・美容学の分野で活躍。書籍を3冊出版。本サイトではヘルスケア、食事・栄養、美容系を執筆。