3: 子どもを対等に扱っていることを示すには?
子どもの自己肯定力を高めるにおいて、「子どもを対等な存在として扱っている」と示すことも効果的なのだそう。
それを示す際に使いたいのが、「なるほど」「知らなかった」などの相槌。
実はこの相槌、大人同士の会話ではよく登場するものの、親子の会話に登場しづらい言葉なのです。これは親が子どもを対等な話し相手として見ていないことが多いためです。
しかし、親は少し意識してこの相槌の言葉を使うだけで、
大人の世界では当たり前に使われる言葉を、子どもとの会話で使ってみると、子どもは自分がひとりの人間として対等に扱われていること、一人前であることを意識し始めます。出典(『子どもの自己肯定感を高める 10の魔法のことば』著・石田勝紀)
このように子どもの優越感に働きかけ、自己肯定力のアップに繋げられるのです。
ゲームや漫画など、親の知らない世界のことをどんどん子どもに質問してみましょう。きっと意気揚々とした表情で答えてくれるはずですよ。
この際、まるで友達のように話してみるのも効果的だとか。良くも悪くも、親子には肉体的、社会経験的に上下関係があるものです。会話の時だけでも意図的にこの上下関係を崩すことでより子どもとの信頼関係アップに繋がります。
4: 子どもが良くないことをした時は……
友達の悪口を言った、約束を守らなかった、など、子どもをたしなめなければいけないシーンでは「らしくないね。」という言葉を使ってみましょう。
「らしくない」というフレーズは、子どもを認めているからこその言葉です。
この際に「らしくないね、どうしたの?」「何で?」などの理由を求めてはいけないのだそう。このように詮索されることで、子どもは心を閉じてしまうことがあるのだとか。
もちろん、この「らしくないね」の言葉も、さらっと一言、声を荒げることなく言っておしまいにします。
短いフレーズは余韻を残します。子どもは「自分らしくないってどういうことだろう?」と考え、自分の内面を点検し始めます。出典(『子どもの自己肯定感を高める 10の魔法のことば』著・石田勝紀)
この言葉は否定もせず拒絶もしない言葉。しかし、自分自身を認めていることが表れた言葉だからこそ、子どもの心に刺さり、自然な改心に繋がるのです。
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子どもに「上手に生きて欲しい」あまり、親は子どもに対して厳しい言葉や否定の言葉を投げかけてしまいがち。
しかし、それが実は子どもが生きづらさを感じてしまうことの原因になってしまうこともあるのです。
親自身も気負わず、今の子どものありのままを認めることで、案外子どもは自然に、自分自身の「生きやすさ」を見つけていくものなのかもしれません。
今回紹介した石田勝紀さんの著書には、子どもの自己肯定力を高めるピントがいっぱい! パパママのあるあるなお悩みにも答えてくれています。
子どもとの関係や声がけに迷ったら、ぜひ手に取ってみてくださいね。