子どもと同じテンションで怒らない
しかしながら、先ほどの方法が常にうまくいくとは限りません。
「お菓子は棚に戻してね」とママが言っても、お菓子を離さなかったり、お菓子を持って逃亡したり、激しく泣き始めたりというケースはよくあるもの。そうなれば「叱る」の第2ステージです。
ここで大事なのは「ママが子どもと同じ土俵に立たない」ということ。同じテンションで怒り始めれば、子どもはさらに感情的になるそうです。
もしスーパーの店内で、泣き叫ぶ子どもをママがヒステリックに怒鳴っていたら…あなたならどう思いますか?
そんな時は深呼吸して怒りをしずめ、次のような作戦を実行してみましょう。
(1)交換条件を具体的に示し、交渉
「おうちに帰ればチョコがあるよ」「お菓子は買わないけれど、ハナちゃんの好きなハンバーグを作ってあげるね」など、その子にもっとも効果がありそうな交渉材料を提示します。
(2)違うネタで気分転換
小さい子どもであれば「あのお魚なにかな?」「ハナちゃん、ママしょうゆを探してるの。どこにあるか知ってる?」など、まったく違う話題に変えることで、気持ちを切り替えられる可能性があるそうです。
(3)それでもダメなら強制終了
もし上記の2つを実行しても、泣き続ける、お菓子を離さない場合は、本日の買い物は諦めます。「お約束守れなかったから、きょうはもう帰りましょう」と、そのままハナちゃんを連れてスーパーを出るのです。
ここで絶対にしてはならないのが「今日だけよ」と、お菓子を買ってしまうこと。子どもが「泣けば要求が通る」と学習し、同じことを繰り返すようになるそうです。
この作戦で子どもの気持ちが落ち着けば、これ以上叱る必要はなし。子どもが交渉に応じたとき、気分転換できたとき、強制終了で泣きやんだときには、「よかった」と笑顔を向けると良いそうです。
そうすることで子どもは「固執し続けるよりも、気持ちを切り替えるほうがいいことがある」と学ぶことができるのです。
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