「もしもし、突然のお電話失礼いたします。●●(お子さんの名前)の父親の●●です。いつも妻と子供によくしていただいてありがとうございます。
私ごとで大変恐縮ですが、仕事の都合でなかなか直接ご挨拶ができないものですから、お電話で失礼させていただきます」
というような挨拶をしてもらえば、かなりの確率で、相手のママ友さん、もしくはママ友グループ全体の理不尽な要求はトーンダウンします。
女性も男性も、閉鎖的なグループの中の時間が長くなると、社会性が希薄になる
なぜ、パパをさりげなく紹介することで、理不尽なことを言うママ友がトーンダウンするのでしょうか?
男性であるパパに威圧感を感じて、トーンダウンするわけではありません。
相手のママ友さんが、あまりにも理不尽なことをすると、誰かがママ友グループに介入してきて、社会的な制裁を与えられるかもしれないと感じるためです。
社会的に見て理不尽な要求をする人は、閉鎖的なグループの中での時間が長くなっているケースが高いといわれています。
アメリカ海軍が、女性兵士が軍艦や基地内といった閉鎖的な空間の中でハラスメントを受けないためには、どのような方法をとるべきか研究した事例があります。
当初、女性兵士を男性兵士よりも増やしたのですが、なんと今度は、女性兵士が男性兵士に対してハラスメントを行うようになってしまったそうです。
なぜこのようなことが起こるのか、専門家が研究を進めたところ、閉鎖的なグループにいる人で多数派に所属していると感じている人は、男性女性問わず、反社会的な行動を取りやすくなることがわかったとのこと。
結果として、理不尽なふるまいをする人をおとなしくさせる方法は、外部から、グループ内すべての人物に接触できるようにすることだったそうです。
つまり、ママ友の理不尽な要求を退けたり、トラブルを鎮沈静かするには、社会的な制裁を与えると感じる方なら、パパ以外でもいいわけです。
とはいえ、警察官や弁護士といった方に介入を依頼すれば、ママ友グループとの関係だけでなく、幼稚園や学校との関係がぎくしゃくしてしまうのは間違いありません。
拳を振り上げるような形ではなく、「あまり理不尽なことをすると、社会的な制裁を考えますよ」という警告をソフトに匂わせるには、パパをさりげなく紹介するのが、もっとも効果的というわけなんですね。