パパを動かすには、子どもを主語にして手短かに伝えること

とはいえ、「うちのパパはそんなことしてくれないから……」という方もいらっしゃるのではないでしょうか。

パパを動かすコツは、ずばり「お子さんを主語にすること」です。

大多数の男性は、女性の話をきちんと聞くことが苦手な人が多いです。ですから、「ねえ、パパ聞いてほしいことがあるの」と話しかけるのはNG。

緊急の相談であっても「また、ママの愚痴かよ」と一蹴されてしまう可能性があります。

「パパ、●●(お子さんの名前)がいじめられるかもしれないの。相談してもいい?」
こういった問いかけをしてみてください。

さすがに、我が子に実害が生じるとなると、一蹴するパパはいないはずです。

とはいえ、口べたなパパも多いと思います。

耳は傾けてくれたものの、特定のママ友やママ友グループを牽制するような電話や挨拶をしてくれそうにないなら、ママ友のグループLINEの画面を見せながら、

「このママ友さんなんだけど、無理難題ばっかり言ってくるの。
言うこと聞いてたらおうちのことできなくなるし、私がノーというと、たかをくくられて子供がいじめられたりするかもしれないの。

パパからすごく怒られるから、●●さんからやってくれって言われてることどうしても難しいとか返信してもいい?」

というような問いかけをした後、ママ友グループに対してソフトに抵抗の意思を示しましょう。

このような回答をグループLINEに投稿すれば、無理を言えばグループ内に、社会的制裁を加える人が介入してくると感じて、ママ友がみんなトーンダウンする可能性が高いです。

もし、この方法を試してもだめなら、もう一度パパに相談した上で、幼稚園側、学校側に問い合わせたり、場合によっては、迷わず弁護士や警察に相談するといった方法をとるとよいでしょう。

理不尽な要求をするママ友に対して、ソフトに警告をするために、パパを紹介すると説明したことと矛盾するように思うかもしれませんね。

私の経験上での話ですが、これだけの警告をされても態度を改めない場合、話し合いや説得は難しいくらい社会性が失われてしまっていることがほとんどです。

最良の方法は、ケースバイケースですからなんともいえませんが、最悪の事態だと考えたら、多少大げさに感じても、利害関係がまったくない外部の専門家の介入を選ぶことも大事です。

福岡県北九州市生まれ 93年から週刊誌・書籍のライターとして活動。救急医療の現場取材・社会保障問題といった社会派な記事から料理、食べ歩き、映画論評まで執筆ジャンルは様々。児童文学作品を上梓する傍ら、フードコーディネーターとしてメニュー開発なども行う。近著に「さぼちゃんのおぼうし」「うちの職場は隠れブラックかも」。ブログ