子どもを伸ばす、効果的な言葉がけとは?
--確かに、小学校になると成績表や体力測定などでそれぞれの違いがわかりやすくなりますよね。谷さんが、「この言葉がけは効果的だ!」と感じた言葉などはありますか?
谷「うーん、そうですねぇ……『天才だね!』という言葉でしょうか?」
--天才! 以外に抽象的で単刀直入な言葉なんですね!
谷「そうですね(笑)ただ、この言葉をどういった時に使うか、という部分がポイントなんです。
例えば、テストで良い点数を取ってきたり、運動で良い成績を残したりなど、何かができたという部分に対してこの声がけをするのではなく、人と違うところに気がついたり、独特なものに興味を示したりという、子どもの個性的なところに対して使っていましたね。
子ども自身が持っている性質に対して『天才だね!』と言葉をかけると言えばわかりやすいでしょうか。
この言葉をかけられると、子どももにっこり笑って、まんざらでもないって顔をするんですよね。」
実は意外に使っている!? NGな言葉がけ
--それでは逆に、子どもに対してすべきではない言葉がけ、というものはありますか?
谷「先ほども言ったように『ダメな子ね』『なんでこんなこともできないの?』などという否定の言葉はもちろんなのですが、子どもを謙遜するような言葉も良くないです。
よその親に子どもが褒められた時に『うちの子なんて全然ですよ〜』って謙遜してしまうことってありませんか?
それを子どもが聞いてしまうと、『そっか、自分はダメなんだ』と解釈してしまうんです。なぜなら小学校くらいの子どもは”謙遜”なんて感覚は理解できないですからね。
あとは、『そんなことできるはずないでしょう』『そんな夢みたいなこと言って……』というような、子どもの可能性の芽を摘んでしまうような言葉がけもNGです。」
--子どもの行動を事前に制止してしまうような言葉は、ついつい親が言ってしまいがちですよね……。
谷「そうですよね、もちろん親の立場からすると、子どもの将来などが心配ですしね。愛あってこその発言ではあるのですが。
子どもはその言葉に引っ張られていってしまうんです。
親ってどうしても、自分ができないことなどは子どもにもできるはずがないって思ってしまうんですよ。」