4月に一斉にスタートを切った春アニメもいよいよ終盤戦に突入。今期も様々な名曲が生まれたアニソンシーンですが、春アニメの主題歌の中から、特にオススメな楽曲を厳選してベスト5という形で選んでみました。尚、順番は順不同です。

劇団ひととせ『かーてんこーる!!!!!』(『ひなこのーと』ED)

オープニング主題歌『あ・え・い・う・え・お・あお!!』の余りにもフリーダムな自由奔放さでアニソンファンの度肝を抜いた春アニメ『ひなこのーと』。

しかしながら、エンディング曲の『かーてんこーる!!!!!』も『あ・え・い・う・え・お・あお!!』に勝るとも劣らない、ポップでありながらプログレッシヴな変幻自在の楽曲となっています。

劇中に登場する主役キャラクターたちの劇団、“劇団ひととせ”名義のこの曲は、オープニング曲と同様に舞台演劇に青春を燃やすヒロインたちの心情を描いた楽曲なのですが、兎にも角にも、メロディとリズムがコロコロとかしましく転換する変態的な一曲であり、そのインパクトは抜群です。

テレビサイズの90秒でも、その転調の激しさは十分に体感できるかと思いますが、それが、フルサイズで聴くことができる2番以降では更なるパワーアップを果たしており、一度や二度聴いただけでは楽曲の全容を把握することが困難な程です。

逆に、フルを聴いた後だと、この曲を90秒にキチンとまとめたテレビ版の編集能力の高さに驚きを覚えます。それ位、メロディとリズムが自由自在に、良い意味で忙しなく次々に切り替わる楽曲なのです。

一方で、劇団員同士の友情と親愛を描くリリックは、シッカリと作品性やストーリーを踏襲しており、超個性派のバックトラックに負けない強靭さを有しています。キャラクター性を歌声で表現し切る出演声優陣の歌唱も見事ですし、その辺りのバランス感覚の巧みさも、この曲の大きな魅力でしょう。

『あ・え・い・う・え・お・あお!!』と並んで、"アニソン"が持つ表現力の自由さを見せつけてくれた良曲だと思います。2017年上半期を彩ったアニソンの中でも、際立って個性的な一曲です!