親が子どもに対して持つ願望と言えば「約束したことは守って欲しい」「自ら気付いて行動して欲しい」「良い行動を身に付けて欲しい」ですが、それら全てを叱らずとも自らしてくれるようになれば、そんな嬉しいことはありませんよね。
子どもの自主性を育てるためには、子ども自身の力だけでは足りず、親の力、つまり親子関係が重要だと言われています。
では、どんな子どもとの関わりが子どもの自主性を育てるのか。
今回は、奥田健次著『叱りゼロで「自分からやる子」に育てる本』を参考に、子どもの自主性を育てるためのちょっとしたテクニックをご紹介したいと思います。
このテクニックはどんな親でも叱らず出来るものです。子どもに自主性を身に付けるために、どうすればよいか悩むママ達の参考になればと思います。
約束事は積極的に作らない!守って当たり前!
毎日学校から持ち帰る宿題や、習い事の宿題など、親としてはおやつや遊びの前に済ませて欲しいと思うことがたくさんあるものです。
そんな親の願望を押し付けるかのように「宿題は遊びの前に済ませる」といった約束事を子どもとの間に作っている家庭は多いですよね。
子どもが約束をちゃんと守った時は大袈裟に褒めたくもなりますが、約束事とは本来、守って当たり前のものです。
約束を守ったからといって褒めていると、褒めることが次第に少なくなり、守らなかった時だけ叱るようになってしまいます。
それはまさに警察の取り調べと同じようなものですから、そうならないためには、守った守らなかったのコミュニケーションを繰り返すのではなく、ちゃんと出来たことを見逃さず、気づいて認めてあげることです。
そして、同書の中で奥田さんは、わが子の成長や自立を促すためには「ルールが必要」「ちゃんとやらせる経験が大事」だとする親の考えこそが、わが子を「横ばい人間」にするとも指摘しています。
約束事に対する子どもの行動について厳しく叱っていると「約束したことさえちゃんとやっていれば叱られない」という考えが根付き、それが習慣化されてしまうと、言われたことしかやらなくなり、合格ラインギリギリのことだけやって叱られることを回避するような「横ばい人間」に。
叱られることを避けるために行動しているのか、それともその行動自体が楽しくて行動をしているのかの違いが、現在を含め将来の子どもの行動を大きく変えます。
ですから、約束事は守って当たり前。約束事は積極的には作らず、横ばい人間にならないよう、子ども自らの行動を信じ、出来たことに対して認めてあげる姿勢が大切ですね。