最近はコロナ支出で家計が変化する中、将来的な教育費のことも考えながら、家計とも付き合っていく必要がありますよね。
近年、学校はもちろんのこと、習い事や塾などの必要資金もあり、教育費は上昇し続けているといわれます。
そこで今回は、先行きの不安な中、教育費を賢く準備する手立てをファイナンシャルプランナーの平野たまきさんに伺いました。
「子どもの教育費に不安」が7割強
教育費は、いま、多くの家庭でどのような実態なのでしょうか。
ソニー生命が大学生までの子どもがいる20歳以上の男女を対象に実施した「子どもの教育資金に関する調査2019」の結果によれば、「子どもの教育資金に不安を感じる」と答えたのは7割強にも上り、その不安の理由のトップが「教育資金がどのくらい必要となるかわからない」で58.4%、2位が「収入の維持や増加に自信がない」で37.7%、3位が「消費税10%への増税」で33.7%となりました。
実際、小学生から社会人になるまでに教育資金はどのくらい必要になりそうかを聞いたところ、平均予想金額は1,339万円となりました。
教育費を準備する方法は?
思っている以上に高額な教育費。準備するには、どのような方法があるのでしょうか? 平野さんは次のように話します。
平野たまきさん(以下、平野)「子どもの大学までの教育費は、貯蓄もしくは預貯金と学資保険で対応するのが一般的で、リスクが取れる人はいわゆる元本保証ではない投資性金融商品を一部取り入れる方法もあります」
基本は貯蓄もしくは預貯金と学資保険ということですね。今では投資性のある方法を取り入れることもできるようです。
教育費についてコロナ期に注意したいこと
新型コロナの影響下において、教育費準備に当たって、どんなことに注意するのが良いでしょうか。
平野「教育費は基本的に毎月積み立てていくものですので、コロナだから特別に何かというのはないと思います。ただ、収入減により貯めるのが苦しい、あるいは貯蓄や預貯金を取り崩してしまいたくなるということはあるかもしれません。
その場合も、安易に手をつけるのではなく、まずは家計の見直しをして、他のところで改善をはかり、なるべく教育費については変更せず、乗り越えていただきたいです」
学資保険で教育費を用意するのはあり?
学資保険は、教育費準備の一つの方法です。毎月決まった額の保険料を払っていき、子どもの成長に合わせて、必要なタイミングで進学準備金や満期学資金を受け取ることができる保険です。
この学資保険、利用するときにどんなメリットやデメリットがあるのでしょうか?
平野「学資保険は、親に万が一のことがあったときにも保障があるのが最大のメリットですが、いまは超低金利ですので、とにかく貯まらないのが難点です。保障に保険料の一部が回るので、満期時に元本割れするものもあります。
それであれば、すずめの涙ですが、それでも多少は利息がつく預貯金での積み立てのほうが、考えようによっては良いかもしれません。
学資保険も、昔は支払った保険料の2倍貯まったりしたこともあったので、親世代はいまだに学資保険を勧めることがあるかもしれませんが、時代は変わっているので、うのみにするのは考えものです」