いよいよ本格的な夏シーズンが到来! 海へ山へなアウトドアも良いですが、アニメファン、声優ファンならば、夏ならではの名曲に耳を傾け、その情感を余すところなく味わいたいものです。

そこで、今回は夏にピッタリな"夏アニソン"を10曲、厳選してご紹介します。

Ray『sign』(『あの夏で待ってる』OP)

まずは、アニメのタイトルも夏にピッタリな『あの夏で待ってる』から、オープニングのこの曲を。女性アニソンシンガー、Rayさんのファーストシングルとしてリリースされた『sign』です。

作曲は人気美少女ゲームメーカー「Key」の関連楽曲で知られる折戸伸治さん、編曲に「I've」の高瀬一矢さん、更に、作詞にはKOTOKOさんという豪華クリエイター陣が集まって製作された曲で、その力強いバックアップを受けて、Rayさんもこれがデビュー曲とは思えないほど、初々しくもハイクオリティな歌声を聴かせてくれます。

爽快な疾走感とドラマティックな曲展開が主役の曲ですが、如何にも高瀬さんらしい多層的な電子音がところどころでメロディにタフな装飾を施しており、「夏を舞台にした爽やかなラブソング」というこの曲のメインストーリーに一本筋の通った力強さを与えています。

女性らしいチャーミングな歌声で、この曲のポップな側面を見事に歌い切ると同時に、ヴォーカリストとしての芯の強さを感じさせるようなパワフルなRayさんのヴォーカルも、ただただ素晴らしいの一言です。

7月に行われるラストライブで歌手活動を引退されるRayさん。魅力的な歌声を持つ歌姫の引退は残念ではありますが、この曲を始め、Rayさんが残した楽曲の数々は、これからも決して色褪せないエヴァーグリーンな輝きを放ち続けることでしょう。

桃月学園1年C組『黄色いバカンス』(『ぱにぽにだっしゅ!』OP)

2005年に放映を開始するや否や、作中の実験的で斬新な演出術の数々がアニメファンの話題を集めた『ぱにぽにだっしゅ!』。その冒頭を飾ったオープニング主題歌が、『黄色いバカンス』です。

GS(グループ・サウンズ)やサーフ・ロックのエッセンスを加えた昭和歌謡風のサウンドが持ち味の曲で、その特徴的な曲調は、奇抜なオープニングアニメーションと共に視聴者に大きなインパクトを残しました。

ちょっぴりお色気テイストを盛り込みつつも、リズミカルな言葉が続くリリックもセンス抜群で、ロックかつポップなサウンドにキュートな彩りを添えています。『黄色いバカンス』という色彩感覚タップリのタイトルと、「太陽」や「波」といったキーワードが散りばめられた歌詞も込みで、まさに夏に聴きたくなる一曲です。

ちなみに、『ぱにぽにだっしゅ!』のオープニングでは、この曲に加えて『ルーレット☆ルーレット』とテクノポップナンバーの『少女Q』という3つの曲が使用されていたのですが、いずれもとても可愛らしく、尚且つ、音楽的な遊び心を楽しめるグッドミュージックとなっています。アニメ本篇と併せて、オススメですよ!