ベビーカーにちょこんとムスコを乗せ、駅前に繰り出してみると…
なんと、通りすがりの皆さんが『あら~カワイイ~☆』という目でムスコを見ているじゃないですか!
たちまち気分も晴れやかになったワタシは、
『この子を産んだのはこのワタシですよ!ワ・タ・シ!』とドヤ顔。
やっぱり外の空気を吸うのが一番!出かけて良かった〜なんて、気分よく街を闊歩。
しかし、ベンチで休憩してる時に近づいてきたおばあちゃんの言葉を皮切りに、そんな気分が一変しました。
「今が一番かわいい時よねぇ~、あなた若いんだから次の子も頑張ってね!」
心に突き刺さる、たくさんのアドバイス
他にも、バスに乗ったとき、電車に乗ったとき、1ヵ月検診などで病院に行った時…
必ず年配の方がニコニコした顔で寄って来て、このような事を言うのです。
「育児はね、お母さんがいつも笑顔でいることが1番なのよ!」
「俺が子どものころは兄弟が5~6人いたのよ、最低でも3人は産まないとな!」
「ちょっとお母さん、赤ちゃんまぶしがってるわよ~!ちゃんと日よけしてあげてっ」
「やだぁ~ほっぺの湿疹どうしたのぉ~赤ちゃんかわいそうじゃない~」
アドバイスや経験談、注意に叱咤…目の前の赤ちゃんの可愛さに、良かれと思って様々な言葉をかけてくれるのです。
もうね、有難いなという思いが胸の奥底でいっぱいになってしまって、本音の叫びが喉元まで出かかるわけですよ。
――みんな好き勝手話してないでワタシの話を聞いてくれぇええええーー!!――
元気になりたくて、SOSをだして、身内がダメならと外出してみても、結局見つかったものは
『この世界の中心はムスコ(赤ちゃん)であって、産んだワタシには誰も興味がない』
という寂しい現実でした。
じゃあ、自分に興味をもってくれてそうな友人・知人なら…と助けを借りようかとも思いましたが、ネガティブ一直線になってるワタシ。
久々に連絡して急に育児のストレスとかぶちまけられてもきっと引かれるよな、と殻にこもってしまいメールもラインも出来ませんでした。
結局、いちばん自分の現状を理解してくれているのは旦那だ…。
せっかく外界との接点を持とうとしたのに、また全てを旦那にぶつける事になってしまいました。
しかも、愚痴を聞く旦那のウンザリ顔にやっと、そもそも夫婦関係のギスギスが事の発端だったと気づく顛末。
いつまでこんな孤独な日々が続くんだろう…。
そんな思いが離れず、ずっと暗いトンネルの中に閉じ込められたような気持ちで眠れない夜。
同じく寝不足の旦那を見つめながら、母が言ってた
『旦那さんの産後うつっていうのもあるんだって?』
という言葉が頭の中でグルグルと渦巻いていました。
つづく
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