3. 相手に子供ができた

「3年近く付き合った既婚者の元カレがいます。別れて2年になりますが、きっかけは彼に子供ができたことでした。

ずっと『妻との関係は冷え切っている』『ボディタッチすらしない』『離婚するから一緒になろう』みたいなことを言われ続けて、それを信じてきましたが、別れる1ヶ月前に『実はもうすぐ子供が生まれる』と打ち明けられたんです。

は? としか言えないですよね。

3年近くも嘘をつかれてきた自分がすごく惨めになりましたし、嘘を信じて期待していた自分が哀れな人間だとも思えました。私を騙してきた彼に怒りも感じました。そういう諸々の感情が爆発して、『もう終わりにしよう』と宣言したんです。

調子がいいなと思うんですが、それでも彼は別れるのを拒否して、結局“卒業”するのに1ヶ月かかりました。もちろん会うのすら拒否し、連絡が来ても無視し……というのを続けていましたが、彼がしつこくて。

その間も気持ちはどんどん冷えていって、私自身は何の未練もなく卒業できたので良かったです」(31歳/塾講師)

相手の誠意のなさに愛想を尽かして卒業に至る、この手のケースは比較的多いといえます。

特に相手に子供ができると、「一気に現実に引き戻される」「夢から醒める」というのも自然。

4. 不倫がバレた知人のエピソードを聞いて怖くなった

「知人女性の恐ろしい経験談を聞いたのがきっかけです。知人はあまり注意深いタイプではなく、どちらかというと行動が軽率だし、警戒心がない(笑)。それもあって、彼の奥さんに不倫がSNSを通じてバレてしまったそうなんです。

バレてからは奥さんからSNS宛に『別れないと会社に連絡する』『訴える』『慰謝料を請求する』など、メッセージが毎日何通も来るようになって、最後には自宅にまで押しかけられたと話していました。

奥さんはかなり追い詰められている様子に見えて、恐怖を感じたといいます。

さすがにそこまでされると別れるしかないですよね。もし自分がそういう目に遭ったら最悪だなと本気で思ったので、すんなりと卒業に至りました」(27歳/飲食)

不倫に熱中している間は、他人や周囲のことが見えなくなり、油断する人もいるようです。しかし、不倫の事実がバレてしまうと、厄介なことになるのはあたりまえ。

そこまで想像力を働かせてみると、不倫を卒業しよう……と思えるのではないでしょうか。

不倫の恋と互いにフリーな1対1の純粋な恋。その2つを選べるのであれば、後者にしておくほうが、何の後ろめたさもなく、恋を思いっきり楽しめるのは間違いありません。

不倫の恋に悩んでいる方、悶々としている方は上記の卒業エピソードの中から、何かしら活かせるエッセンスを見つけていただけたら幸いです。

フリー編集者・ライター。岡山県出身。中央大学法学部卒業後、楽天、リアルワールドを経てフリー編集者/ライターに。関心のあるテーマは女性の生き方や働き方、性、日本の家族制度など。結婚・離婚を一度経験。11月14日に『はたらく人の結婚しない生き方』を発売。