3: 欲しいのは「自分好みの彼氏」だった
「すごく好きで尽くしていた彼氏から『ほかに好きな人ができた』と振られ、寝込むほど悲しかったけど、これじゃいけないと思って新しい恋を探していました。
そんな私を見て友人がある男性を紹介してくれて、顔が好みだし話も合うし、いいなと思っていました。
相手からもよくLINEが来たりデートに誘われたり、このまま付き合えるかな? と考えていたのですが……。
デート中、彼の嫌な面というか、物足りない部分が多くてそればかり気になって。
『こういうときは男性が先に入ってほしい』
『あなたとのデートのためにおしゃれしたのに、気が付かないの?』
とか、文句ばかり出るようになっていました。
彼のほうは謝ってくれるけどだんだんデートが楽しくなくなり、ある日ついに誘いを断ってしまって。
そのとき、何でつまらないのかって、昔の彼氏と比べていることに気がついたんですね。
結局、この人と付き合いたいんじゃなくて、私が欲しいのは『自分好みの彼氏』なんだって。
元彼への未練が捨てきれていないことがわかって、その男性には今までのことを謝って関係は終わりました。
好きになれそうなんて、相手に対しても失礼だったなと今でも反省しています」(34歳/美容師)
その人のことが好きなのではなく、自分が満足する彼氏がほしいだけだった。こんな「ムダ恋愛」は、つらいけれど自分への戒めとして忘れてはいけない痛みともいえます。
元彼への未練から目をそらしていては、誰ともうまくいくはずがありません。
こちらの女性は、相手をしてくれていた男性を傷つけたことを反省していましたが、それならもう自分の気持ちから逃げないことが一番です。
常に心と向き合うことを恐れない勇気が、「ムダ恋愛」を避ける秘訣かもと思います。
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「ムダ恋愛」は、それを経験したからこそ今の自分の状態がわかることもあります。
いい記憶ではなくても、いつか「こんなこともあったな」と冷静に振り返ることができる自分になりたいですね。