「ここに行きたい!」と思ったらもう行っている

--「バチェラー」が好きな女性にとって、シーズンが変わっても、ずっと司会をされている坂東さんの姿を見ると安心する方も多いようですが、そもそも坂東さんが司会をされるようになったきっかけは?

オーディションを受けて選ばれたのですが、それまで司会をしたことがありませんからね(笑)。

僕より上手なアナウンサーもいれば、芸人さんもいるなかで、なぜ僕が選ばれたんだろうという疑問はありましたが、選んでいただいたので頑張っています。

--坂東さんは大学卒業後に渡米され、クリント・イーストウッド監督作品『硫黄島からの手紙』(2007年)への出演でハリウッドデビューされました。映画『レインフォール/雨の牙』(2009年)では、私も大好きなのですが、あのゲイリー・オールドマンと共演されていますね。

そうです(笑)。ゲイリーは、アカデミー賞を獲りましたね。

僕が共演したときは、まだゲイリーが50歳ちょっとぐらいでした。ゲイリーに気に入られてトレーラーに呼んでもらい、彼はずっと僕の巻きタバコを吸っていましたね。少ししわがれた声で、とてもカッコよかったことを覚えています。

--想像しただけでカッコいいですね。

本当に。ゲイリーとは、顔と顔がすごく近い距離で喧嘩をするシーンがあったのですが、ツバが飛ぶぐらいすごい迫力でした(笑)。

--坂東さんは、俳優業以外にも、オンラインアートギャラリー「iiwii(イーウィー)」の運営もされているのですね。

僕自身も作品を作るアーティストではあるのですが、2019年の6月から、「iiwii」をさせてもらっています。

翌7月にはニューヨークで個展を開催しましたし、日本に帰ってからも20人ぐらいのアーティストを抱えながら、彼らの作品世界を発表する場を設けたいと考え、アーティストにお金が入るシステムを作りたくて、運営もしています。

--以前からアートに強いご興味があったのですか?

もともと革や石などの採掘をしていて、ネイティブアメリカンとも一緒に生活したことはありましたが、アーティストを目指していたわけではなかったんです。

ある日、ギャラリーにふらっと入ったら、そこで声をかけてくれた方がいて。僕が作って身につけていた革の作品を見て、「それ何?」と。

そして「作りなさい」と言ってくれたのが、そのギャラリーのオーナーさんだったのですが、そのことがきっかけとなって自分でもアートを始めました。

衣装も作るようになって、映画の衣装やNHK大河ドラマ「西郷どん」(2018年)の渡辺謙さんの衣装も僕が作っています。

--すごいですね。坂東さんのように国内外問わず活躍したいと考える方、夢を追っている方もいると思うのですが、そのような方にアドバイスをお願いします。

僕の場合は、「ここに行きたい!」と思ったらもう、行っているんですよ。もとの性格が忙しいんです。何かを作りたいと思ったら、「もう作っている」というぐらいなので、まわりは迷惑するかもしれません(笑)。

僕が俳優を始めたのもそんなきっかけです。

全然俳優に興味もなかったですし、映画も観たことがないぐらいだったのですが、アメリカに住んでいたときにふと“演劇学校生徒募集”という張り紙を偶然目にしたときに「あ、行ってみようかな」と思って。ですから、俳優の勉強をして、すごく興味があって始めたわけではないんです。

--直感だったのですね。

はい。アートを始めたのもそうです。33歳のときにアートを始めたんですが、それから9年経って、いま42歳ですが、アートのことは全然知らないですよ。

ですが、思ったら、即行動が大事です。

カッコ悪いことを真剣にやる姿はカッコいい

『バチェロレッテ・ジャパン』の参加男性17名は個性派ぞろい! ©︎2020 Warner Bros. International Television Production Limited

--では最後に、『バチェロレッテ・ジャパン』の見どころを教えてください。

『バチェラー・ジャパン』だと、女性同士がドロドロしているところや「あの子には負けない」というライバル心を燃やして、バチェラーに向かうべきところがまわりの女性に意識がいってしまうところなどが、観ている方にとっては面白いんだと思うんです。

それと同じように、『バチェロレッテ・ジャパン』も、参加している方がどう行動するかが見どころで、やっぱり男って、カッコ悪いんですよね(笑)。

ですが、カッコ悪いことを真剣にやっている彼らのカッコ悪さって、むしろカッコいいんですよ、お見事なんです。

そんな生き様を見るだけでも楽しい、という言い方は変ですが、たぶん共感はできると思います。しかもみんなで『バチェロレッテ・ジャパン』を観たときに、人によって何に共感するのかが違うので、とてもツッコむところが多いかもしれません。

ですが、ずっと観ていると、人間としての彼らの女々しさなども含めたカッコ悪さ、本当の勇気、本当の誠実さがわかってくるはずです。その振り幅ですね。

本当に、面白いですし、泣けますし、笑い飛ばせると思います。

坂東工のスマートな司会進行ぶりも満喫できる『バチェロレッテ・ジャパン』。

スタジオMCのナインティナイン&SHELLYのトークも気になるところだ。初代バチェロレッテ・福田萌子のパートナーの座を射止めるのは、果たして、誰なのか。

豪華でロマンチックなデートや国内外で繰り広げられる男性たちの熱い恋愛バトルを見逃さないでほしい。

『バチェロレッテ・ジャパン』シーズン1

10月9日(金)スタート

出演:福田萌子、坂東工、ナインティナイン、SHELLY

制作:Amazon

©︎2020 Warner Bros. International Television Production Limited

大阪生まれ。出版社勤務後、ライター&編集者として独立。エッセイ本『どうしても、結婚したかった。1000人の男性と出会った私の婚活ラプソディー』(発行:東京ニュース通信社/発売:講談社)2024年4月1日発売。音楽、日本・韓国などのドラマやTV・映画といったエンタメから恋愛・婚活・育児など女性向けジャンルを手がける。公式サイト