大手と地元の不動産屋どちらがいいの?

どちらにもメリット、デメリットがあります。これは筆者の経験談ですが、最初の2軒は、大手で3カ月以内に簡単に売れました。大手には取り扱っている物件数が多いので、訪れるお客さんが多く、決まりやすかったのでしょう。

その記憶があったので、3軒目も最初は大手に頼みました。しかし半年以上経っても決まらなかったので、最寄りの駅前にある不動産数社(大手2社、中小2社)に頼みました。

結局、そこから数週間、駅前にある地元の小さな不動産会社の仲介で物件は売れました。小さな不動産会社には、地元ならではのつながりがあるのかもしれません。

個人的な経験からいえば、不動産会社の大小はともかく、担当営業と売主との相性は大切だと思います。最初の2軒は同じ営業マンが担当で、セールストークが豊かな方でした。

しかし、3軒目は同じ会社に頼んだものの、ほとんどセールストークができない方々だったので、10回以上の内見が入ったのに決まらず、ケンカ別れになってしまいました。

専任と一般? 媒介契約はどちらがお得

不動産会社との媒介契約は、3種類ありますが、専属専任になることはほぼないので、専任か一般かのいずれかになります。そして業者は間違いなく、専任を勧めてきます。それは、業者にとって、専任の方が得だからです。

専任の場合、ほかの不動産会社が買主を連れてきた場合でも、売主側の仲介手数料はすべて入ってきます。しかし、一般の場合は複数の不動産会社と契約を結ぶため、ほかの会社が契約を成立させてしまうと、収入はゼロになってしまうので、宣伝費が損になってしまうのです。

しかし、専任の場合、売主にメリットはないのかといわれれば、そうではありません。専任のほうが、不動産業者が本気になってくれるからです。

しかし、それでも売れない場合があります。通常、媒介契約は3カ月ごとに更新されますので、少なくとも3カ月で買い主が見つからなければ、契約を延長せずに不動産業者を変えましょう。

筆者の場合は、半年以上、専任で我慢しましたが、一般で複数の業者で情報を出したところ、すぐに売れました。

今はインターネットで不動産情報を探している方が多いので、より多くの情報サイトに掲載される方法をとるのが、よいのかもしれません。

「ぴあ中部版」映画担当を経て上京、その後はテレビ情報誌、不動産雑誌・広告などの編集・ライターを務める。著書に『年収350万円でも家が買える』(2014年・彩図社刊)。また、映画監督としては、ゆうばり国際ファンタスティック映画祭などで注目され、2002年「異形ノ恋」(出演・西川方啓、木下ほうか、寺田農)でデビュー。