家具の配置で家族の動きをコントロール

コンセプトを決めて、空間をゾーニングしたあとは、家具配置を考えます。

まず、自分たちで区切ったゾーンを見ます。そこでやりたいことがいろいろと書いてあると思いますが、そのやりたいことをそのゾーンでやるためには、何をどれだけしまう場所が必要でしょうか?

例えばくつろぎゾーンの中にキッズコーナーがあるとします。そこには、おもちゃを収納する場所、お絵かき用のテーブル、プラレールを広げられるスペースが必要…などと考えていくことで、必要な家具が見えてきます。

家具配置を考えていくと、「しまいたいものすべては収まらない!」ということも出てくるでしょう。そういうときは、一度コンセプトに立ち返って、優先したいものを絞るといいそうです。

例えば、ヨガコーナーがリビングには作れそうにないな、となった場合。

  1. コーナーごと、別の部屋に移動する
  2. 収納家具と作業スペースに分離して移動する

この2つのパターンを検討できます。2の場合は、ヨガマットやDVDなどの収納コーナーは寝室に作るけど、ヨガをするときは寝室から道具をリビングに持って行ってやる、ということになります。

こういうふうに、収納スペースと作業スペースが分かれてしまう場合は、「物の動かしやすさ」と「作業スペースでの仮置き場」も意識するといいそう。

リビング学習をするけど学用品は子ども部屋にしか置けない場合は、勉強道具を放り込んで移動できるカゴを用意する、本をリビングで読むけど本棚は置けない場合、読みかけの本を仮置きできるブックスタンドをリビングに置いておく、などです。

こうして、家族で対話しながら必要な空間を把握し、適切な家具を配置していくことで、理想のモヨウ替えが完成します。

本書では、三木さんがさらに具体的な「モヨウ替えのレシピ」を多数提案しています。

家事シェアを徹底したい、そのために家族が快適に暮らせる部屋づくりをしていきたい…そんな方はぜひ、本書を参考にしてみてくださいね。家事シェアがうまくいくための部屋づくりのヒントが満載です。

エディター&ライター。エンタメ誌などの編集を経て、出産を期にライターに。ミーハー精神は衰えないものの、育児に追われて大好きなテレビドラマのチェックもままならず、寝かしつけたあとにちょこちょこと読むLINE漫画で心を満たす日々。