女性の不調で症状がつらい場合の先輩ママの対処法

プレ更年期をはじめ、生理痛やPMSなど、女性特有の症状がつらいとき、職場とはどのようにコミュニケーションをとっていけば良いでしょうか。

更年期の情報やセルフチェック、医師への相談サービスなどを提供する「TRULY」を運営する会社のCEOであり、現在は10歳の男の子の母でもある二宮さんは、自らの体験から次のように話します。

二宮未摩子さん「働く女性の50%が更年期障害を理由に昇進をあきらめたというデータもあり、私は驚きと同時に、リーダーとなった女性に更年期のつらい症状が現れても、ひたすら我慢する世の中が来てしまわないか、ということを懸念しています。

女性自身も40代初めくらいだと『更年期障害ってどういうものかよくわからない』という方が多い中で、社会の理解を得ていくのには時間がかかるとは思います。

私自身は、10年前の妊娠時、酷い悪阻の症状に苦しみました。そのときに『自分自身の体を理解すること』と『人に話す』ことの大切さを知り、恥ずかしい気持ちを捨てて、体調不良のときはきちんと周りに伝えることを始めました。

そうすると同僚が私に相談してきたり、上司が業務量を調整してくれたり、パートナーの意識が変わったり、徐々にオープンになっていくことを実感しました。

次の世代の人々が同じことで悩まないためにも、まずは更年期の人がきちんと話をしていくことが大切で、そのためには更年期に関するリテラシーが必要だと考えています」

更年期に関する正しい情報を得るには?

二宮さんいわく、「更年期に関しては多くの誤った情報があるため、信頼できるきちんとした情報を集めることが大切だと考えています」とのこと。

TRULYには、更年期かどうかわからないときや、デリケートゾーンの健康状態を知るためのセルフチェックが無料用意されているので、利用してみるといいでしょう。

また、更年期の情報については、信頼できる情報に当たりたいものです。厚生労働省のe-ヘルスネットや日本産婦人科学会のホームページの情報や、医師監修のアプリなどがあります。

更年期障害に関する情報が得られるアプリには次のものがあります。一度使ってみて、自分に合ったものを利用すると良さそうです。

富士製薬工業「LiLula(リルラ)」

思春期から更年期まで、女性の健康管理をサポートする無料アプリ。産婦人科の専門医が監修しており、婦人科に関する医師によるQ&Aや、更年期についての解説も見られます。

エムティーアイ「ルナルナ」

生理日予測を中心とした女性のための体調管理アプリ。基本利用は無料で、プレミアムコースやベーシックコースでは課金によりさまざまなサービスが受けられ、生理周期や体調管理などが可能です。

重要なのは、正しい情報に当たり、正しく理解すること。そして一人で抱え込まずに、まずは信頼できる家族や親しい人に相談して、場合によっては婦人科を受診するといったように、賢く対処したいですね。

<参考>
「TRULY」セルフチェック
厚生労働省e-ヘルスネット「更年期障害」

【取材協力】宋 美玄(そん みひょん)さん

丸の内の森レディースクリニック 院長/医学博士
株式会社WOMEN’S HEALTH 代表取締役
2001年大阪大学医学部医学科卒業後同大学産婦人科入局。
子育てと産婦人科医を両立、 メディア等への積極的露出で“カリスマ産婦人科医“として、 様々な女性の悩み、 セックスや女性の性、 妊娠などについて女性の立場からの積極的な啓蒙活動を行っている。

二宮 未摩子(にのみや みまこ)さん

株式会社TRULY CEO
2007年に大手広告代理店に入社。営業職として通信キャリア、大手エステティックサロン等を担当。入社3年目の妊娠時、働くことが困難なほどの激しいつわりを経験し、女性の心と体は女性ホルモンの影響を強く受けることを痛感する。職場復帰後、社内の開発部門を経て、女性向けの商品開発プロジェクトを発足。2020年6月、女性の更年期や閉経に寄り添うフェムテックサービス「TRULY」を立ち上げる。10歳男児の母。