艋舺公園の西側の通りにある「三六圓仔店」の伝統スイーツ

伝統スイーツの店でひと休み

艋舺公園の西側へ回ると、「三六圓仔店」という菓子の店がある。店先にはお供え用のお飾りや饅頭が積み重ねられているが、お汁粉やお餅といった台湾伝統スイーツの老舗でもあるので、おやつタイムに利用できる。

台北東部のカフェのような洗練された雰囲気はないが、何十年も変わらない味のピーナツ汁粉やお餅が食べられる。柔らかく煮込まれたピーナツの甘い汁粉にはお粥店などで見かける油條(揚げパン)が実によく合う。

油條を温かい豆乳に浮かべて食べても美味しい。

「三六圓仔店」のピーナッツ汁粉&揚げパン

生活感たっぷりの「東三水街市場」

「三六圓仔店」のある路地で、公園を背にして西へ進み、路地を抜けたところで康定路を渡ると、「東三水街市場」の看板がある。

三水街という長い通りに沿ってアーケードになっている伝統市場で、中に入ると左右に野菜や精肉、衣類や雑貨などがところ狭しと並べられている。中央の通路は人がすれ違うとカバンがぶつかるような狭さだ。

週末や旧正月前などは大いに賑わうので一見の価値ありだ。揚げ物や果物などの店では味見もさせてもらえる。艋舺の一等地にあるこの市場は日本時代に作られたものだが、今も昔も界隈に暮らす人々の台所として現役だ。

 

(つづく)

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みつせ のりこ:90年代から台湾と関わり、台北で留学や就職、結婚や子育ても経験。現在は執筆や通訳、取材コーディネートの仕事で日本と台湾を往復している。著書に『台湾の人情食堂 こだわりグルメ旅』『美味しい台湾 食べ歩きの達人』『台湾縦断! 人情食堂と美景の旅』『台湾一周!!途中下車、美味しい旅』など。株式会社キーワード所属。