2020年から英語が小学校の正式教科になることから、幼児期からの英語教育がますます盛んになってきました。親としても、「何かさせておいた方がいいかしら?」といろいろ情報を集めていることでしょう。
そんな英語教育の一貫として、最近話題になっているのが“バイリンガルおもちゃ”です。
さて、バイリンガルおもちゃは、英語教育に役立つのでしょうか?『5歳からでも間に合う お金をかけずにわが子をバイリンガルにする方法』の著者で、日本・欧米いいとこどり育児を提唱している平川裕貴がお話しします。
バイリンガルおもちゃは役立つの?
もし、バイリンガルおもちゃを与えるなら、ぜひ0歳からにしてください。
2歳くらいまでの子どもはまだ母国語が固まっていません。世界の何語でも聞き取れ話せる能力を持っています。この時期に日本語ばかり聞くと日本語が、英語ばかり聞くと英語が母国語として定着していくわけです。
ただし、日本で暮らしている限り、英語ばかりを聞く環境にはなり得ませんが。
日本語しか聞かないと日本語にない音を聞き取る能力がどんどん消滅していきます。7~8歳頃には母国語以外の音を聞き取れなくなるという説もあります。
ですから、ぜひ0歳から音として英語を聞かせることをお勧めします。そのために、乳児が興味を持ちそうなおもちゃがバイリンガルというのは、英語教育に十分役立つと思います。
3歳からでは遅い?
では、3歳になってしまってからでは遅いのでしょうか?
まったく効果がないとは言いませんが、日本語しか聞いてこなかった子どもに、バイリンガルおもちゃを突然与えても、もし、本人が英語にまったく興味を持っていなければ、まず英語の音(センテンス)は耳に入ってこないでしょう。
日本語で意味を理解できてしまったら、英語を聞く必要がないからです。
ですから、英語に興味を持っていない子に、バイリンガルおもちゃだけを与えて、英語教育をしているつもりになってしまうのは考えものです。費用対効果から考えると、無駄な買い物になってしまうでしょう。
まず、何よりも本人に英語への興味を持たせることが大切です。
子どもが「これは英語でなんと言うのだろう?」とか「英語ではどう言えばいいのだろう?」と興味を持たせるために使うとか、すでに英語に興味を持っている子には、バイリンガルおもちゃはとても役立つでしょう。